![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53179409/rectangle_large_type_2_4b9ce04625fb4bf4b9ef21286ac68f39.png?width=1200)
十七話 妖怪 煙々羅(えんえんら)
煙がこないよう風上に逃げても寄ってくる
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53179501/picture_pc_1604aac7a930d292be8b96c2b2a2886a.png?width=1200)
一口に「煙」と言ってもいろんな「煙」がある。仏壇にお供えするお線香や蚊を退治してくれる蚊取り線香の「煙」。心身をリラックスさせるためのお香は、「煙」の揺らぎを見ているだけで、精神が落ち着き浄化される気持ちになるものだ。
反対に嫌いな「煙」もある。たばこの「煙」は吸わない人にとって嫌なものだ。近くで吸っている人がいるとできるだけ遠くに逃げたくなるが、あからさまに避けると相手に悪いので、気がつかないよう自然に移動したりする。バーベキューやキャンプファイヤーなどの薪の「煙」もそうだ。息苦しくて目にしみるので風上に逃げるのだが、何故か自分に寄ってくることがある。
もし、その「煙」の揺らめきが人の顔に見えるようだったら、紛れもなく妖怪「煙々羅」である。「煙」に宿った精霊で、気に入られると、その人のそばに寄ってくると言われている。
どんな妖怪だった?
煙々羅(えんえんら)
煙の妖怪、または煙に宿った精霊。さまざまな姿になりながら大気中をさまよい、かまどや風呂場から立ち上った煙の中に人のような顔の形で浮かび上がる。
一話 │ 二話 │ 三話 │ 四話 │ 五話 │ 六話 │ 七話 │ 八話 │ 九話 │ 十話 │ 十一話 │ 十二話 │ 十三話 │ 十四話 │ 十五話 │ 十六話 │ 十七話 │ 十八話 │ 十九話 │ 二十話 │ 二十一話 │ 二十二話 │ 二十三話 │ 二十四話 │ 二十五話 │ 二十六話
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
この物語は、無料マガジン『社会の闇にうごめく二十六妖怪今昔物語』に掲載されている第一話です。良かったら、他の物語も読んでみて下さい。
いいなと思ったら応援しよう!
![shioji](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/117235195/profile_3cd5806ffa090975866558a1d23d2517.png?width=600&crop=1:1,smart)