1stアルバム楽曲制作背景
1.Welcome To The 2D World
デュフフ★こんぱにおんのオリジナルメンバーで唯一出したシングルに収録されていた曲です。
新体制で再録したものが今回の音源になります。作った時はまだ僕がリーダーじゃなかった頃でオリジナル中心に活動するならコミカルなオリジナル曲が欲しいねって話になって作った曲です。
当時のリーダーと一緒にみんなで叫べる部分を作りたいねって話してる時に出てきたのが、「三次元よりも二次元が好き」って言葉でした笑
それだと語呂が悪いって言うことで生まれたのが皆様お馴染みの「三次元よりも二次が好き」という言葉です。
なんとWelcome To The 2D Worldはあの掛け声の部分から作られていった曲でした。
曲調自体も軽快にしたかったのでリズムパートは軽快なアレンジになりつつ、ギターも軽快に刻む感じに仕上がっております。
そして何より見どころなのが、我らがアイドルベーシストちゅーるのベースソロがあることです。僕のスタジオでの思い付き+無茶振りで生まれたベースソロですが、それをあんな風に仕上げてくれるのがちゅーるのベーシストとしてめっちゃカッコいいところ。
実はオリジナルメンバーで出したシングルと今回のアルバムバージョンでフレーズは結構変わっています。
聴き比べてみるのも面白いかもですね。
是非お試しくださいませ。
そして歌詞に関してですが「三次元よりも二次が好き」に引っ張られガチですが、僕的には結構メッセージ性が強かったりします。
まだ10代の頃二次元の女の子にしか恋をしたことがなかった僕に愛とは何かっていうのを、彼女がすぐコロコロ変わったり、いかに女の子に手を出したかを誇りにしているような奴らが語ってくるのがすごく腹立たしかったんですよね。
当時尖っていた僕は、そう言う奴らは何も愛を分かっちゃいねぇ!ってずっと思っていました。
時を経て23歳の時にこの曲を書いてその時の思いを昇華出来ました。
「愛するという言葉の重さを知っているんだ」と「愛するという言葉の形を掴んだんだ」ってところに詰め込んでいます。
僕自身も当時愛とは何かって分からなかったけど簡単な話ではないし、そんな簡単に次に行けたり切り替えたり出来ることを安っぽい愛で片付けないでくれよって本気で思っていましたね。
(愛は今も分からないので考え、探し続けております。)
今思い返すと10代の時点で僕拗らせ過ぎだろ….(※現在進行形)
園田海未ちゃんに5年間ガチ恋していた僕の歌です。
内容は二次元方向に振り切っておりますが、僕的には括るならなんだかんやラブソングになるんじゃないかな?って思っています。
だから二次元に恋したことない人も、思い続けた人を思い浮かべながら聴いてみて欲しいです。
僕って女の子大好きですけど、意外と一途なんですよ。
自分で言うという拗らせっぷりを発揮してWelcome To The 2D Worldの話は終わります。
2.これは恋だ
アルバムのために書いた新曲です。
かにーととっしーの加入が決まる前から簡単なドラムトラックと弾き語りで既に形は作り始めていました。
2020年の10月くらいに書いたと思います。
作り始めのキッカケはちゅーるが「ダンスビートの曲が一曲欲しい」と僕に言ったところから始まります。
アイドルちゅーるに言われたらもう作るしかないじゃないですか。
ビートが既に決まっていたのでドラムの打ち込みから作り始めます。
そのあとギターを足していくに当たってここ最近のダンスビートの雰囲気よりはひと昔前のダンスビート感を出したいなって思って、ちょっとオールドな雰囲気が出る様にサウンドイメージを作っていきました。
曲調が曲調なので僕が当時よく作っていた軽快かつ熱さで押すようなメロディと歌い方は合わないなと気付き、どう言うテイストに仕上げていこうかを結構悩みました。
今回のアルバムは小説と曲順がリンクするのでWelcome To The 2D Worldで二次元の女の子と出会ったら次はどうなるかな?って考えていたら、よく分からないで恋だと思いこんでしまうくらい夢中になるだろうなって思ったんですよね。高校生の頃の僕みたいに。
高校生の時にみた恋愛系のアニメで1番響いたのが「True tears」ってアニメで、そこに出てくるセリフで「君の涙を拭きたい」みたいな表現があるんですよ。それが当時の僕にとっての恋って感情なんですよね。
悲しくなって泣かないで欲しい、その娘の泣き顔を見たくないみたいな。
けど、もし僕が同じ立場だったら拭いたって涙はまた出てきちゃうから二度と涙を流さないように飲み尽くしたいなって思ったんですよね。
そんな歌詞を書きました。
かにーのギターソロも盛り盛りなのでギター好きの皆さんにも楽しんでもらえたら嬉しいです。
3.天使に首ったけ
この曲は僕の影響を受けた音楽のオマージュを詰め込んで今作のリードトラックになるようなキャッチーな曲にしたいと思い作りました。
コロナが終わったらみんなで歌えるような部分を作りたかったので「LaLaLa」と歌う部分は欲しいなと思ってサビの後半部分は出来ました。
それ以外のコード進行やメロディや歌詞には結構オマージュ要素が盛り盛りですね。
影響を間違いなく受けているUNICORN、放課後ティータイム、銀杏BOYZの3アーティスト好きな人に見つけてもらえたら嬉しいな〜なんて思いながら書きました。
歌詞はBメロの歌詞がお気に入りですね。
「曖昧な言葉でしか言えないから僕はまた探しているよ」
この曖昧な言葉っていうのは僕にとっては「好き」って言葉を浮かべて書いています。
僕の思う「好き」と世間の言う「好き」っていう言葉ってなんか意味が違うなーって10代の頃からずっと思っていて、すごく直球なようで意味が曖昧だなっていつも考えてしまうんですよね。
だから僕のこの思いを表現するには「好き」じゃない言葉があるんじゃないか?っていつも探しているんです。
こんな歌詞共感してもらえるのかな?笑なんて思いつつも書いていくのが僕流です。
ラブラブビームで脳みそが溶かされておかしくなるくらいの恋の歌です。
皆さんにも初恋を思い出しながら聴いてもらいたいです。
声が出せるライブになったら一緒に「すこすこのすこー!」って叫びましょう。
4.君に会えるまで
ストレートな恋の歌を一曲入れたいなぁって思って書いた曲です。
運命の人に会えるまでって意味です。
恋の歌は運命の人に会えるまで終わらないし、鳴り止まない。
そしてこの言葉が届けばいいなぁみたいな。
ストレート過ぎるせいで文字に起こすとめちゃくちゃ薄っぺらくなっちゃいますね笑
歌詞について触れるのはやめましょう、聴いてもらえれば分かると思います。
どうもがいても届かないけど、想い続けるラブソングとだけお伝えさせて頂きます。
バラードっぽい仕上がりにしたかったのですが、カニとし2人の加入のおかげで僕とちゅーるが失いつつあった青臭さを取り戻せた感じがあったので露骨にバラードにするのはなんか違うなーって思っていたので、6/8拍子で作ることで他の4曲との雰囲気が変わるようにしました。
サウンド全体としても他の楽曲より空気感が強く出る様にエンジニアさんにお願いして仕上げてもらったので自分と運命の人と2人だけの世界にいるみたいな気持ちで浸ってもらえたらと思います。
1stアルバムで唯一ノリノリな曲ではないので、じっくりと聴いて楽しんでもらいたいです。
ちなみにこの曲にはもう一個別バージョンの歌詞がありまして、最近のライブではその歌詞を歌っています。
ライブにも来てくださる方は是非歌詞を比べて楽しんでみてもらえるのも一興かと思います。
2022年の楽しみにしてくださいませ。
5.セーブもロードも出来ないけれど
2020年の4月にリリースしていたデジタルシングルの再録になります。
その時は当時のリーダーとサポートドラムのにのまいさん、そして僕とちゅーるの4人でレコーディングをしております。
なので、同じ曲なのに聴き比べて頂くと全然違う曲に聴こえると思います。
そんなセーブもロードも出来ないけれどを書いたのは2019年の11月。
僕は当時いわゆる社畜で毎日8:45から日付が変わる前くらいまで働くのがデフォルトで、土日は出張(月1回は海外)みたいな割とゴリゴリの社畜ライフを過ごしておりました。
セーブロードを書いた日は終電逃すまで仕事をしていました。
電車がないものですから、東京駅前でタクシーを捕まえて家まで帰っていたのですが、プライベートのSNSを覗いていたら、全然絡んでなんかいなかったけど同級生が幸せそうな顔で結婚式の画像上げていて、毎日仕事に追われ土日は心の余裕ゼロでギリギリの体力でバンド活動と残った仕事をすすめる。それでも仕事が終わらないからレコーディングの合間にプレゼン資料を作ったり。
それで何にも結果が出ていないのに夢追人気分になっている自分がすごく惨めで、「僕は今まで何やっていたんだろう…」って思ったんです。
タクシーの窓からは平然と流れていく首都高の街灯がずっと見えていて、こういう何もない景色と日常の中で僕は埋没して死んでいくんだろうなって思ったらやり切れなくて、涙が溢れてきました。
そしてタクシーの中でプライベートのSNSのアカウントを全部消しました。
プライベートのSNSを見ているともう心が耐え切れなかったんです。
涙が引いてきた頃には家のすぐ近くで、深夜2:00過ぎに家に着くのですが。
泣いたままでは自分を許せなかったので、ギターを手に取って迷惑にならない蚊の羽音くらいの声量で口ずさみながら作りました。
当時は僕も余裕がなくて自分のことばかりで、自分への怒りとこの世の中への怒りを込めてセーブもロードも出来ないけれどを作り歌っていました。
だけど、1stアルバム作る頃には気持ちが少し変わってきていて、セーブもロードも出来ないのは僕だけじゃないって気づいたんですよね。
みんな一緒じゃないですか、あの日幸せそうな顔でスマホの中で笑っていたあいつも、好きで好きでしょうがなかったあの娘も、SNSと呑み屋で愚痴ばかりこぼしている人もみんな一方通行の時間の中このクソゲーをプレイしているんだなって。
だったらこんなクソゲーでも少しでもグッドエンディングになるように一緒に笑って楽しんで生きていきましょうよ!って、このゲームを一緒にプレイしている僕らは究極の意味では仲間じゃないですか!と。
そんな優しい気持ちになって、歌い方が結構変わりました。
ライブでも感謝を込めて歌う曲になりました。
皆さんの頑張りたい時の劇伴になれたらいいななんてこっそり思っています。
僕らはクライマーで、僕らはチャレンジャーなんですから。
総括
1stアルバムは人生の節目で作った既存曲二曲と、カニとし2人が加入してから歌っていきたいことを書いた新曲三曲の計5曲となります。
このコラムを読んでくださる方は恐らく既にアルバムを聴いてくださっている方だと勝手に思っています。
改めて聴いてくださりありがとうございます。
これからも一生懸命作った楽曲達なので大切に聴いて頂けたら嬉しいです。
そして今新しく制作に入っている2ndアルバムは1stを超えた熱い盤にします。
常に新しいものが1番熱いのが本当のロックバンドなんじゃないかな?って僕は思っています。
だから来年少し待ってもらえると嬉しいです。
これからもデュフフ★こんぱにおんをよろしくお願い致します。