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【探求学習】みぃ曰く「これは、ビッグバンよりも大きなことなのよ!」
みぃは、5歳の頃から歴女です。
きっかけは、一冊の本でした。
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みぃは幼稚園の頃に、たまたま本棚にあったこの歴史学習マンガ「漫画版 日本の歴史1」を読んで古代の人々の生活に魅了され、そこから歴史に興味を持ちました。
この本も何十回読んだかわかりません。
始めは、縄文と弥生にハマりました。
幼稚園を休んでいたので、いろいろな博物館に連れて行き、たくさんの土器を見ました。
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(渋谷区、國學院大学博物館。年長、休園中)
わたし的には、一生分の土器と土偶はもう見たぞ、という思いがあります。(笑)
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(念願の竪穴住居。東京都埋蔵文化センター縄文の村。年長。平日の午前中だから誰もいません。)
みぃが歴史が好きなのは、何が起きたかに興味があるからではなく、どんな風に暮らしてきたか、衣食住を知るのが楽しいからです。
それは、おままごとで、ごはんを作ったりするのと同じような、ファンタジックな楽しさがあるのではないかと思います。
(みぃは、空想することが大好きですし、作家になるのも、夢のひとつです。)
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(レゴで、狩りをする縄文人。5才)
歴史に興味を持ってから、もともと大好きな読書で選ぶ本も、歴史に関する図鑑などが増えました。
幼稚園で友達に「北条政子がさぁ」と話しかけて、友達が首をかしげて離れていく様を、目撃したことがありますが、
興味のあることは、とことん掘り下げるタイプのみぃは、歴史の知識をどんどん吸収し、それに伴って周りの同級生との会話は噛み合わなくなるばかりでした。
そもそも、ひとりで遊ぶことが多かったのですが、同世代と話したいことが合わないのは集団生活の辛さのひとつでしょう。
3才の頃は、ハートやリボンの絵を描いたり、テレビでアイカツ(アイドルのアニメ)を見たり、女の子の王道を進んた時期もありましたが、
そこを駆け足で通ったあと、この本とめぐり会い、みぃの興味は個性的な方へシフトしていきました。
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(縄文人の暮らしを絵に。幼稚園年長)
一度、友達のママに「縄文時代の何が好きなのかな?」と聞かれたときに、「こころ」と答えたのを聞いたときは、わたしもたまげました。(笑)
縄文時代の、争いのない世界をマンガで見て、知識を得るだけではなく、その世界に入り込み、憧れていたのでしょう。現代との違いも感じ、考察していたのかもしれません。
縄文のあとは、江戸時代の町人の暮らしにも、かなりハマりました。平安時代の貴族の暮らしも、相当探究してきました。
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(当時尊敬していた卑弥呼。小学一年生)
暮らしから、文化にも関心を持ち、歌舞伎、能、落語、浮世絵、日本画、古典文学など枝分かれしていき、たくさんの好きなものがみぃには出来ました。
わたしも、みぃの好奇心の芽が出たら、そこにお水をあげたり、さらに枝を広げていけるように、こんなものもあるよ、と、本やテレビ番組を差し出したり、美術館や博物館に連れて行くなどして、好奇心を大きく育てるようにだけは注力してきました。
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(横浜市歴史博物館。弥生時代の環豪集落。一年生一学期、ほとんど休むようになった頃)
これが好きなら、こんなのも好きなんじゃないかな、とその先の扉を開いておく。面白そう!と思わせるような会話も大事に。
そこに飛び込むかどうかは本人任せです。
そのために、図書館や書店で、みぃや長男が楽しめそうな本を探すことが、わたし自身のやりがい、趣味になりました。
おかげでわたしの世界もどんどん広がっています。好きなことが増えた分だけ、世界の解像度は上がりますね。
こどもを生む前の自分よりもだいぶ、世界が美しく、面白く見えるようになったのも、こどもたちのおかげです。
このような自分の変化を、娘自身も感じていたようで、先日、BOOK・OFFでたまたま、この本を見つけた際に
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『これ、わたしが日本史を好きになったきっかけの本だよ!!
わたしが生まれたんだよ!
ビッグバンよりも大きなことなんだよ!』
と言ったのです。その思いに、わたしは驚き、感動しました。改めて、みぃにとって、歴史はそんなに大きな存在なんだと知りました。
更に、今日また、この本を読み、『この本で、わたしが、二回目に生まれたの』と言いました。
新たな自分を作った本、ということなんでしょう。「漫画版日本の歴史1」前と「漫画版日本の歴史1」後の自分は別人という認識なんですね。
実は、この本、わたしが長男を妊娠中、自分のために買った本です。学生時代、歴史の勉強は単なる丸暗記で全く身にならず、この教養の無さをどうにかしないとまずいなと思って買ったのに、どうにも興味を持てず、本棚の奥に置かれていた本でした。
そんな本が、娘にとっては自分のアイデンティティの原点となる、大切な物になるとは。人生って面白いです。
そして、真の学びとは、これ程までに自分自身の成長や変化を感じさせ、自分自身にさえ感動できるものなのだと娘から気付かされました。
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(今借りている本。8才。「久しぶりにまた縄文やろっかなぁ」と言っていた)
一冊の本が、みぃにとっては宇宙の始まりよりも大きなことに思えている。なんだかとっても素晴らしい。
ワクワクすること、魅了されること、夢中になれること。そこには大きな可能性が詰まっています。