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自分で選択したという意識
こんにちは。しんしん心理研究所の心理師Shingo(しんしん)です。
私たちの毎日は、いろいろな選択の積み重ねです。朝何時に起きるか、何を着るか、何を食べるか、学校や家でどう過ごすか、どれも毎日の選択です。さらに、友達との会話で何を話すか、休み時間にどう過ごすかといった小さなことも含め、選択の連続だと言えます。でも、その選択が「自分で決めた」と感じられるかどうかで、私たちの気持ちは大きく変わります。「自分で決めた」と感じると、満足感や達成感を得られることが多いですが、反対に「仕方なく選んだ」と思うと、どこか不満が残ることもあります。このような違いは、毎日の生活や気分に少しずつ影響を与えています。今回の記事では自分で選択したという意識がどのような影響をもたらすのか解説していきます。
自分で決めるってどういうこと?
「自分で決めた」と感じることは、心理学で「自己決定感」と言います。これは、「自分の意志で行動している」と思える気持ちのことです。この気持ちが強いと、私たちは自分の行動に責任を持ちやすくなり、その結果から得られる満足感も高まります。
反対に、「自分で決めていない」と感じると、結果が同じでも満足できなくなることがあります。例えば、誰かに無理やり選ばされた進路や部活は、自分で選んだ場合よりもストレスを感じやすいでしょう。このような状況は、幸せを感じにくくする原因にもなります。
選択に影響を与えるもの
でも、私たちが毎日する選択の多くは、自由に決めているわけではありません。社会のルール、家族や友達の期待、お金の問題など、いろいろな外からの影響を受けています。例えば、「みんながやっているから」と選んだことや、「家族を喜ばせたいから」と決めたこともあります。
これらの影響が悪いわけではありません。新しい考え方を知るきっかけになることもあります。ただ、自分が本当に何をしたいのか分からなくなり、周りに流されるだけだと、「自分で決めた」という気持ちが弱くなってしまいます。
自分で決めたと感じるために
どうすれば「自分で決めた」と感じられるようになるでしょうか?ここでは、そのための方法をいくつか紹介します。
1. 自分が大切にしていることを考える
選択をするとき、自分が本当に大切にしていることを考えるのが大事です。例えば、「自由な時間を大事にしたいのか、それとも安定した生活を大事にしたいのか」といったことです。自分が何を大切にしているのか分かれば、選択に迷いにくくなり、自分らしい決断ができるようになります。
また、こうした価値観を明確にするためには、普段から自分の考えを整理する習慣を持つことが役立ちます。ノートに自分の思いや目標を書き出したり、心が動いた瞬間を記録したりすることで、自分が何を重視しているかがより明確になるでしょう。
2. 小さな選択にも気をつける
大きな決断だけでなく、日常の小さな選択にも注意を向けましょう。例えば、今日のおやつに何を食べるかや、休みの日に何をするかといったことです。「自分で決めた」という感覚を普段から意識することで、自己決定感を育てることができます。
さらに、小さな選択でも「自分にとってなぜこれを選ぶのか」を少し考える習慣をつけると良いでしょう。こうした思考の積み重ねが、大きな選択をする際の自信や判断力につながります。
3. 周りの影響を考える
友達や家族の意見に左右されていると感じたら、その影響について考えてみましょう。「これは本当に自分がやりたいことなのか、それとも他の人を喜ばせるために選んだのか」と自分に問いかけることが大切です。
例えば、友達に勧められた習い事や家族が期待する進路に悩むとき、自分の心がどう感じているかを正直に向き合うことが必要です。他人の意見が参考になることもありますが、最終的な判断は自分で行うことで、「自分で決めた」という気持ちを保つことができます。
4. 選択を振り返る
選択をした後で、その結果について振り返ることも大切です。「この選択は自分にとって良かったか」「他にもっと良い選択があったかもしれない」と考えることで、次の選択に役立てることができます。
また、振り返りを習慣化することで、自分の成長や変化にも気づきやすくなります。たとえば、週に一度、自分が下した選択を振り返り、その選択が自分の目標や価値観と合っていたかどうかを確認する時間を作ると良いでしょう。
選んだことに責任を持つ
「自分で選んだ」と感じるためには、その選択の結果に責任を持つことが必要です。結果が良ければ、それを素直に喜び、自分をほめましょう。もし結果が思わしくなかったとしても、自分を責めるのではなく、それを次に生かすチャンスと考えましょう。
選択に責任を持つことは時にプレッシャーを感じるかもしれません。しかし、それ以上に私たちに自己成長の機会を与えてくれます。失敗した経験から得られる学びや気づきは、次に同じ選択をするときに必ず役立ちます。
まとめ
「自分で選んだ」と感じることは、人生をより楽しく、充実したものにする鍵です。たとえ外からの影響があっても、自分の気持ちや価値観を大切にしながら選択をすることで、「自分で決めた」という感覚を育てることができます。
また、この感覚は小さな選択から大きな決断まで、すべての場面で大切です。自分の意志を反映させた選択を重ねていくことで、私たちはもっと幸せで満足感のある毎日を送ることができるでしょう。
自分で選んだ人生は、たとえ困難があったとしても、乗り越える力と喜びを与えてくれるはずです。その一つ一つの選択を大事にしていきましょう。
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