宝島~求め続けた私の安息の島~
我身を守るのに
必死だったあの頃
まるでドールのように・・・
懐柔役の気色に合わせた台詞で
その場しのぎの劇を演じ続けた。
私を渦に巻き込んだ
禍事(マガゴト)は
何時でも表面上取り繕われて
時雨のように
過ぎ去っていった。
ニセモノの戯曲は…
波も風もない陳腐なstory
淀んだ井戸の中で
一葉一滴の雨に
洗い清めてほしくて
祈り続けたけれど・・・
それだけでは恵みは
もたらされなかった。
飛び出して海を泳いでみても
彼方の宝島に辿り着けない。
自分の奥底で
偲ばせてきた本懐が
羅針盤となったとき
人生航路の地図を
見つけたんだ。
どんな荒波にのまれても
私の中にある磁針が
教えてくれる。
この世界に愛以外の紛い物
なんていらない。
私も君も糸をたぐり寄せて
少しずつ縺れを解きながら
空と海が溶け合う
クロスを感じ合うんだ。
憧れ続けた宝島は
そこに…あるのだろう?
Sara