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去年~今年の夏に書いた詩のようなもの 「詰め合わせ」その2

去年の12月から今年の7月まで書いていた、詩のようなものたちその2です。
その1はこちらから ↓

この下に転がっているへんてこたちにどうぞお付き合いください。


1.2021年12月 ほんのすこし

  無題

 しゃっぱぱららん

 ぱららん

 ぱららん

 しゃっぱぱららん

 ぱらららら


  もう十分

 あとちょっとで

 胸焼けしそう

 胃もたれしそう

 それほど

 もう十分なんです


 
  望郷

 伏せた睫毛も

 はるか遠くに閉じたまま

 どうにも戻ってきそうにないよ



 
  

 この儘

 非存在になるくらい

 何でもないことだ




  

 ぼろぼろの深爪から滲み出た血は甘い



2.ちょっと飛んで2022年3月


  こい霧

 どこかで聞いたことのある曲が流れていて

 どこかでみたようなあなたがいて

 何かあなたに伝えたいことがあって

 わたしもそこにいたみたい

 あなたはノーを示したように思えて

 そうなのかと私は思った

 ただそれだけ

 どこかで聞いたことのある曲が流れていた


  
  小さきものたち

 小さきものたちは

 しゃがみこんだわたしに

 元気を与えてくれる

 ありんこたちに

 いちごの茎の産毛に

 山茶花の枝のつぼみに

 お天道さまのもとで

 わたしは元気をもらう

 小さきものたちに



  春雨スープ

 真顔でピースをする君の

 空気感に似た

 今のココロ

 宝物ほどじゃないけど

 お菓子のオマケはなかったよ




  無題

 肯定感を埋め合わせるための

 ズブ濡れて腐ったプライド



   芽吹く

 僕があらゆる点において

 無能で未熟であること

 そうして自分に犯した罪

 を今日も引きずり歩く

 それでも、

 ほら、

 足元をみてみろよ

 ホトケノザが

 たんぽぽが

 見上げてみろよ

 白木蓮が

 胸の奥はまだ化膿していて

 痛みも哀しみも

 絶えないけれど

 春を望み咲いた者たちの

 目には見えぬ温もりが

 ちいさく、僕に、染み入ってくる




3.2022年4・5月 落ち着いている


  再現

 自分の使う言葉の置所の気持ちわるさも

 田んぼに立っているデカい看板も

 右側に乗るエスカレーターも

 心地良すぎる空気も

 開けた青空も

 匂いも

 音も

 みんな何処かで忘れていた




  ぼくもどこかで

 振られるしかない雨は
 まだ止まない模様

 ぼくもどこかで

 びしょぬれでいるよ


  憧憬

 相手のいない黒電話

 見上げると

 櫻の花びらが

 はらはらと

 降っている



  ホーム

 笑って話せるうちは

 まだ大丈夫

 深呼吸が出来るうちは

 まだ大丈夫

 涙を流せるうちは
 まだ大丈夫
 我慢は勲章
 まだ大丈夫
  まだ大丈夫
   まだ大丈夫

 黄色い点字ブロックの上を通り過ぎる



  渇き

 手元に本がなくて

 鼻歌すらも慎まないといけなくて

 草木も、花も、鳥も、虫も

 なんにもいない

 せまい此の街で

 とおくの月を見上げることだけが

 ぼくのこころをうるおした



4.2022年6・7月 なんも考えてない


  げーむおーばー

 落ちても生き返れるヨ
  ♡×3

  −− NOW LOADING −−

 落ちても生きカエレルヨ
  ♡×2

  −− NOW LOADING −−

 落チテモイキカエレルヨ
  ♡×1

  −− NOW LOADING −−

 オチテモイキカエレルヨ

  オチテモイキカエレルヨ

   オチテモイキカエレルヨ

    オチテモイキカエレルヨ

     オチテモイキカエレルヨ

   −− なうだいいんぐ −−
     


  


       無題

 過去と未来に引っ張られて
 引き縮れそうになるけど
 今新しい風が
 舞い上がるから

 前も後ろも
 果てしない暗闇が
 広がっていている
 けれど
 今の僕に差し込む
 一筋のひかり

 小さな舞台で
 今の僕だけを映し出してる

 だから
 今の僕を精一杯演じればいい



  

 あなたは私のことを、

 クズとかカスだと思うかもしれない

 だけどね、私がクズでカスだとしても、

 どうしても

 砂にはなれないのよ


   
  最後のご飯

 ボンカレーとフルーチェは

 おうちに帰れなくなったときの

 最期のご飯として

 結構最高



  異物

 異物であるから

 異質なものが受け入れられない

 お前は腹の底は、

 脳裏の裏は、

 結局そうなんじゃないか



  無題

 想像力ってなんだろう
 握力も
 視力も
 体力も
 学力も
 テスト出来るのに 
 みえるのに

 想像力はどう切り取っても

 みえない



  グレーなやつ

 だいじょうぶの

 大多数の端くれがつらい

 願うなら

 弱い内に入ってしまいたい

 薄めのぬるいグレーなやつほど

 救いようのないものはいない



  無題

 うっかり息絶えてないかな

 って期待してしんどい今日かな



   カップ麺

 一人じゃ食べきれない

 大盛りのカップ麺を

 買ってくる君がすき



ここまでみてくださってどうもありがとうございました。
へんてこたちも喜んでいると思います。
どうぞ目を休めて、穏やかにお過ごせますように。

それでは、また


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