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オーパ!

いつも、フレッシュ且つ渋みも感じさせてくれるチョイスで、私の気を引き込んでくれるお店『stacks book store』。家から随分遠いのでなかなか頻繁には通えないけれど、今日は楽しみにしていたトークイベントがあったので、久しぶりにおじゃましました。

『田我流が開高健について語る』というトークイベント。行かないわけには行かんゾと、ビビビときまして。彼がお話してるところは見たことがなくて、まずはそれが楽しみだった。

私は、開高健の本「パニック・裸の王様」を持っています。持っているけど、本棚にずっと眠っていて、起こしてあげられたことがありません。

その昔、テレビのドキュメンタリーか何かを見ながらだったか、父親から「本名は開高健(かいこうたけし)だけど、“かいこうけん”と呼ばれてたりもするんだよ」という話だけを聞いて、私は今もなお彼についてそれ以上何も知らない。当時、父親の本棚からなんとなくくすねてきた「パニック・裸の王様」は、前述したように、ずーっと持っているだけ。なんか、読むまでのモチベーションは湧かない。

真ん中ちょい右

ということで、開高健について知ろう!と思えるかも?という期待もあり、田我流パワーも相まって一石二鳥。しかも田我流のトーク相手が、奇遇にも「まちだまちこ」さんという、つい先月ご挨拶させていただいたコピーライターの方だったので(まちこさんはいくつかお名前があり、このイベントではまちこさんとは別のお名前で出ていたので、最初同一人物と気づいてなかった…)、もはや一石三鳥だったのです。

サントリーのコピーライターとして働いていたときの開高健の話から始まり、彼が体感してきた冒険的な旅の話や趣味の釣りの話まで。さっきまで何も知らなかったのに、お話を聞く中で、開高健がどんな人間であるのかを垣間見ることができたとき、自ずと書いたものを読みたくなるものですね。

開高健は文章を書くのが本当にうまいらしい。イベント主催の集英社の方がおっしゃられていたので間違いない。多くの大物作家さんの頭のどこかには、「開高健」が存在しているとも。

🥃

しかしながらとても遅筆だったらしいので、苦悩しながら言葉を捻り出していたのかしら…なんて想像するとさらに気になります。「“人間”らしく、やりたいナ」ってね。思ってたのかも〜。
田我流は「オレ、書くの嫌いっす!まじで辞められるなら辞めたいっすね」と言っていたのに、彼もまたそれを思わせないようなリリックを綴っているので、不思議なものです。

言葉には力がある。
それを実感させてくれる折を、私は「いい日」と呼びます。

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