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「本質は何?」わかれば苦労してないよ。本質を捉える力はどう磨くのか。

自分探しの旅に出ていました。

というのも、数か月前の上司との面談にて
「君の重点課題は物事の本質を捉える力を付けることかもしれない。君ならできる。自分を超えて欲しいと思っている」
と言われたからだ。

熱いな。伝わったぜ。

何か一つ報告するにしても、意識して結論から話すようにしてはいるものの、そのあとに、そこに至るまでの思考のプロセス、心の動き、感情の揺らめき…

私はそういったことまでもホウレンソウしたいんです!!!

という思いから話してしまっていたけれども、要は
話がなげーんだよ!ということだ。
あとは、クライアント様とのMTGの際にも、もっと相手の本心や条件の意図などをよくよく考えて突っ込んでいきなさい、ということもあるだろうな。(このほうが致命傷…)

なので、心理学の本、自己啓発本、アンガーマネージメントの本、ネットで「本質」と検索しまくって見たり、本質を探す旅が必要だった。

そしてついに!私は「本質を捉える力」の磨き方を見つけてしまった!!
本質の迷子という同じ悩みを持つ話の長い皆様と共有したい。
そして、自身への戒めとして記事にまとめる。

まず、「本質を捉える」とは何か。

本質を捉える
・物事の本質や重要な部分を指し示すこと
・物事の本当に大事な部分をしっかりと明らかにすること
weblioより

辞書を引くとこういうことのようだ。
うん。私の認識と相違はないように思う。

今私は、品質管理の仕事をし、分析を担当している。
その両面において「根本原因は何だ?」と考えることだったり、「前処理後のデータから意味を捉えるために現場の人に話を聞く」ことだったりを通して、本質を捉えるトレーニングにもなっていると思っていた。

しかし上司に言わせれば、「そういうことじゃないんだよなぁ…」らしい。
「確かに間違ってはいないんだけれど、視野がもっと広ければ…おしい!と感じる場面が多々あるんだよ」

つまり…専門バカってことかな??
専門バカとは、「自分の興味がある、もしくは得意なことにしか興味を示さない人。詳しくない人」のことだと解釈している。
色んなことに興味を持っていたいと思っていたが、知らず知らずのうちにそうなっていたようだ。

「本質は何?」の思考には落とし穴があるらしい!

本質を…見極める…捉える…見抜く…
と血眼になって検索していると、なんと落とし穴があるという記事を見つけた。
数年前の記事なので、時事ネタとしては少々古いが、抜粋すると下記の2点が落とし穴だという。

「本質は何?」が思考停止を促す
たとえば、現在、舛添要一東京都知事のさまざまな行為が非常に問題になっていますが、この問題の本質は何でしょうか? いろんな識者がさまざまなことを言っています。例として、

・トップリーダーの資質に欠ける
・都民の意向が全く分かっていない
・公僕として公私混同しすぎている
・政治資金規正法がザル法である
・政治家の人材が不足している
・選挙のハードルが高く、選択肢が限定され過ぎる

などです。これらは確かにすべて重要なポイントであり、識者に言われれば、確かにそうかな、などと思ってしまいます。しかし、そもそも「本質」というものがそんなにたくさん存在するものでしょうか?
実は、因果関係が比較的明確な問題やスコープ(時間的、空間的広がり)が狭い問題などでは、問題の急所を捉えることはそれほど難しくはありません。しかし、因果関係が複雑になり、かつスコープが広がるにつれて、問題のポイントを1つに限定することは急激に難しくなるのです。
「本質」は当人にとってコントロールできない可能性も
もう1つの落とし穴として、特に若手にこの問いを投げかける場合、往々にしてその「本質」が当人にとってコントロール不可能なものであるという点があります。
たとえば、実績が上がらない開発担当者に対して、「で、問題の本質は何なの?」といった質問を投げかけたとします。その答えは、実はアサインメントのミスであったり、サポート体制の不足であったり、ひょっとすると上司であるあなたのマネジメント能力の欠如、あるいは社長の戦略ミスかもしれません。

2点目はそんなこともあるか、という感じだが、1点目の内容についてはハッとさせられた。
一つの事故において、普段私の思考は「事象には必ず原因があるはず」品質事故の詳細レポートを見て、話も聞いて「ではこれが根本原因のようだ」…と1つの原因にたどり着こうとしてしまう。

そうだった。事象としての原因は1つ程度に見えても、要因や因果関係は複数存在するし、それが複雑だからみんな困っているんだ。
単純なら経験や勘ですぐわかる。分析なんて不要だ。

突き止める内容を具体的に1つに絞る、ことが重要なのではなく、
「幾つの」「どのようなことが」「どのように組み合わさり」「どんなタイミングで」起きたことが原因なのか、という物事を色んな角度から見る視点の切り替えができるということが重要なのだな!

なるほど、少しつかめてきた。

本質を見抜く、捉える力はどうやって磨けばいいの?

これを見つけるのに数日かかった。
こんな記事はたくさんあり、トレーニング方法として書かれている内容にはなるほど~と思うのだが、いまいちしっくりこない。
例えば下記のような内容。一部見出しを抜粋する。

・まず相手の言葉を正確に捉える
・「面倒くさい奴」になろう

正確に捉えたい気持ちは山ほどあるが、その方法がわからない。私ったら。
もうすでに色んな意味で面倒くさい奴であるので、これ以上面倒くさくなり方がわからないのだ。

私にとってはまだ上級編だなぁ。
この記事の内容じゃ物足りない、っていう方におすすめかも。
ここでも本質を捉えられる人の力を垣間見ただけとなった。。

と思いきや!諦めない気持ちが実を結んだのです!
この記事を読んで私は本質を掴める人になれそうな気がした。

枝葉を切り捨て本質を捉える。優秀な人は“抽象化能力”が高い。

これをざっと読んだだけで、こんな私でも本質とはなんたるか、ではどうすればいいのか?の感覚が掴めた。
色々な記事の抜粋まとめで、それぞれのその人の言葉で説明してくれているからだと思う。
特に分かりやすかった内容を抜粋。

本質を捉える力とは「抽象化」する力だということ。

まず「抽象(abstraction)」っていうのは、「物事の共通部分を抽出して把握すること」だ。
出典 説明が下手な人はもっと抽象化パワーを身につけるべきだと思う - Cheshire Life
抽象化とは、一般化(上位の概念に包括)することです。例えば亀→両生類→動物→生物という具合に、上位の分類の言葉に置き換えていくことです。
出典 戦経インタビュー
僕が尊敬する友人の言葉に「抽象化スキルは、経験の再利用性を高める」というものがあります。
マクドナルドでのアルバイト経験から、外食ビジネスについての理解を深められる人材は、マクドナルド以外の外食において、アルバイトではない職を得られる可能性が高いでしょう。
しかしそれを「マックでバイトしているだけ」と考える人材は、その枠から飛び出ることはできません。
出典 抽象化スキルが、生死を分ける時代に : NED-WLT
業界が違っても活躍できるのは、自分の持っている経験や知識を「抽象化」し、汎用的に利用できるレベルに深めているからに他なりません。(その逆が「専門バカ」と呼ばれる状態です。)
出典 MBA流 大人の学ぶ力 |抽象化と具体化の「概念化スキル」を鍛える

な、なるほど!!わかりやすくなった!
本質、本質ってつかみどころないものを掴め!と言われている気分だったけれど、これなら納得だ。

じゃあ、どうすれば抽象化する力が身につくのだろうか。

道を歩いていて「信号」と「看板」が見えたら「この二つは抽象化すると、高い位置に設置して人々に情報をおくるものだな」とか考えていく。
出典 説明が下手な人はもっと抽象化パワーを身につけるべきだと思う - Cheshire Life
「文章にする」のと「図にする」という作業自体が抽象化の作業にほかならないからです。自分が見たもの、考えたことを文章や図にするというのは、見たもの、考えたものをさらに一段階抽象化しないとできないことです。
出典 メタ認知や抽象的思考ができない人が心がけ実践すべき3つの事柄: DESIGN IT! w/LOVE

わ、わかる…私の分析結果ってグラフありでも、ついつい補足をテキストで書き連ねたり、会話するときは身振り手振りでなんとか説明しちゃってる…
図でももっと伝わるようにする!のが私に必要なトレーニングなのか。

最も高度な抽象化のトレーニングは「比喩を生み出す」ということだと考えています。普段から周囲のものごとをたとえて話すクセをつけたり、読書をしながら優れた比喩に触れることが抽象化スキルを鍛えると思います。
出典 抽象化スキルが、生死を分ける時代に : NED-WLT
したがって、格言を用いるためにはその対象となっている事象を抽象化して本質をつかまなければ、それに適した格言を思い浮かべることはできないはずです。だから格言をうまく活用できる人は、抽象化能力が高いといえます。
出典 戦経インタビュー

比喩と格言を駆使するのか!
それなら日々意識できそうだ。
ただし、注意するべき点もあるのだな、とこれを見て感じた。

「その話は抽象的だ」は、ネガティブな意味で使われる。しかし、人間が抽象化能力をなくしたら、示唆に富んだ豊かで深い話ができなくなる。何でもかんでも「具体的に」という流れはむしろ思考の短絡化を招く危険性をはらんでいる。
出典 優れて抽象的な思考は優れて具体的な行動を生む (1/3) - Business Media 誠

ついつい対策提案を「具体的に」提示しなくては、と考えてしまっていた。
本質の話は抽象化する。
その後の行動については具体的に示す。
これは、切り分けなければいけない部分ということだ。

何か概念を1つ理解するだけでも、本質を捉えられない人はこんなにも苦労をするんだな、ということも分かった。
自然に私自身になじむまではまだまだ時間がかかりそうだが、これらを意識して本質を見抜けるようになっていきたい。


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