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スマホと積読【エッセイ】

 スマホを無意識に手にしている時間が増えてきた。

 意識的に手にとらないようにしないと、なめらかな手つきで吸い寄せられるように手にしてしまう。

 何もないのに、何かいいことがありそうな気持ち。そうしていないといられない不安。

 何もアプリを開いていない画面をぼんやりと見つめていることもあって、それにハッとなってちょっと怖くなった……。

 手放して、違うことをしてみよう。もしくは「何もしない」をしてみよう。それで時間が消化されてしまっても、おかゆみたいに、静かな栄養になるはずだから。

 ◯

 本を読まなくなった。
 読まずに積まれた本が枕元にある。

 いわゆる積読という状態なのだけれど、これにも良し悪しがあって、今は悪い積読なんじゃないかと、はたと思い至った。

 どういうことなのかというと、一番上にある本が重要なのではないか、ということなのだ。

 今一番上には、既に読み終えて再読しようかと考えた『学びを結果に変えるアウトプット大全』が乗っている。読む優先順位としては、かなり低い本だ。

 それを、思い切ってどけてみた。江國香織の『やわらかなレタス』が現れて、くどうれいんの『日記の練習』が顔を覗かせている。どちらも未読の本だ。

 ほんの少しの変化だけれど、だいぶ読みはじめやすい積読になったように思う。

 大切に、少しずつ。読み飽きないように工夫しながら(僕は極度の飽き性なのだ)この積読とも付き合っていけたらなと思った。

 ◯

 読んでいただき、貴重なお時間をありがとうございます。

 少しでも響くものがありましたら、スキやフォローをよろしくお願いします。とても励みになります。

 いよいよ寒さが増してきましたね。風邪などひかないように、あたたかくして過ごそうと思います。

 それでは、また。

 しんきろう