百獣の王ライオン
野生ライオンの狩りする映像を何度も見た。見れば、ライオンはそれ程強いわけではない。キリンの強力なキックで転がり、象の背に飛び乗るが、すぐ落とされてしまう。野牛の角に持ち上げられ空中を舞う。
ただし、勇気と気力は大変なもので、何度も何度も大きな動物に挑んでいく。恐れる様子がない。さすが百獣の王である。知恵もある。一匹では勝てないので、数頭で狩りをする。一頭を集中攻撃し、横に倒すまで必死に頑張っている。
狩が終われば、平和主義者のような顔をして、のんびりと寝転び、平穏なひとときを過ごしている。人間のように不必要な殺戮はしない。食物連鎖の頂点に立つライオンは、堂々としていて余裕さえ感じられる。
それに比べて、人間は、原人の頃に猛獣から逃げまわり、突如、生態系の頂点に上りつめたためか、臆病が身についているようだ。現在の環境に人類が適応できていないからだろう。人間ほど意味のない殺戮をする動物はいない。独裁者が不必要な虐殺をするのは、そのせいらしい。
2023.1.11
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