@札幌市下水道科学館 訪問レポート#01をお届けします
こんにちは、Shinkaronのwatanabeです。
今回は、札幌市北区にある札幌市下水道科学館の訪問レポート#01をお届けします。
札幌市下水道科学館は、札幌市の下水道処理のしくみについて、子どもから学べる体験型展示施設です。入館は無料。下水道のしくみや役割について展示しているものを見学するだけではなく、体験型ゲームで楽しみながら学ぶことできます。
館内に入ると、吹き抜けのエントランスがあり、床には豊平川を模した絵のなかに自然のいきものや川がごみで汚されていく状況をプロジェクションマッピングで演出。
絵の中を子どもたちが思い思いに歩きまわり、ごみで汚れた川をクリーンアップする体験を楽しんでいました。
「ワイドビューシアター」では、下水道の技術向上や災害時の役割について定時上映しています。
2階のフロアに上がると、下水道処理の工程や役割をゲーム感覚で学べるコーナー、実物大のマンホールや下水道を展示するスポットなどがあります。
札幌市のデザインマンホール蓋も展示していました。
受付では北海道各地のマンホールカードを集めるコレクターに人気の札幌市のデザインマンホールカードを発行し、無料で配布しています。
興味深かったのは、地下4階にある直径5mある実際の雨水貯留管の展示です。地上よりもひんやりとした空間だったということもあり、地下の世界にもぐりこんだ感覚で、貴重な体験ができます。
私たちの生活と密接な下水道。にもかかわらず、地下にあり、ふだんは目につかず、気にすることのない世界です。
下水道というものが、「取っつきにくい」「地味なもの」「汚いもの」に感じることはないでしょうか。それは大人のイメージであり、もしかすると知らないことが多いからかもしれません。
子どもにとっては、展示を見たり、ゲームを楽しむ姿から、どこか宇宙にも似たワクワクするような未知の世界に映りました。
ちなみに、国土交通省の下水道に関する意識調査(2017年)によると
といった結果があります。
その理由は「下水」という名前から汚いイメージがあり、「臭い」「汚い」というイメージが先行するからだといいます。年代が上になるほど「ポジティブ」な割合は高くなっています。
下水道は日常生活で当たり前のようにありますが、とくに災害時など有事にその重要性やありがたみを実感しますよね。
たとえ、子どもたちが下水道のことはよくわからずゲームを楽しんでいたとしても、こういう科学館の取り組みを通して、下水道を身近に感じることができて、触れるきっかけになっていることが大切だと感じました。
またちがった目線で見ると、こちらでは下水道というちょっと「ネガティブ」に映る題材に対して、わかりやすさ、たのしさ、興味を引き付けるといったところに、どのようにアプローチしていくか、アイデアやものづくりのヒントが転がっていました。
札幌市下水道科学館は、下水道の役割や技術の紹介にとどまらず、海や川にいる自然や生きもの、都市とのつながり、環境を守ることの大切さを伝えています。
Shinkaronの主な取り組みは、環境の保全・観光の振興、地域支援など。そのひとつ、サケが遡上する琴似発寒川(ことにはっさむ)のクリーンアップ活動とのつながりがあるようです。
それでは、またあらためてレポートをお届けします。