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『なけなしのたね』が開花した

数日前、妻からのLINEに胸が躍りました。
「ひまわりが咲いたよ」


note友達のとき子さんから頂いた向日葵のタネが開花したのです。5月に自宅の庭に種を蒔き、その後の世話は妻に丸投げ状態でした。僕は単身赴任なので世話ができない。子供のようなオッサンの言い訳。


「種まきジジィ」と嫌味を言われながらも、植物大好きの妻は、楽しそうに毎日世話をしている。


暑い日は向日葵が良く合う。
朝から燦々と降り注ぐ陽光に、生き生きと気持ち良さそうに自慢の黄色い花びらを広げている。まだ一輪しか咲いていませんが、近いうちにもう3輪増えるようだ。


本当に嬉しそうだ。
時折吹き込む涼しい風と共にゆらゆらと揺れている。水撒きした水分を一気に吸い込んで満足げだね。ニコニコしている姿が微笑ましいよ。


夢中で写真を撮っていると、垣根越しにお隣さんが声をかけてきた。
「あら、綺麗ですねぇ、本当に綺麗な色合いですこと」
「あぁ、ありがとうございます。少し小ぶりな種類ですが、薄い色が僕好みでして」


得意げに会話をしている僕の背後から凍てつく視線を感じる。
恐る恐る振り返ると、紛れも無い妻の目線だった。
何も世話していないのに、と言いたいのだろう。分かってるって。



妻の話だと、我が家の向日葵Jrくんたち、既に里子として養子に出すことが決まっているという。とき子さんから譲り受けた3粒のなけなしのたね。この子たちが僕の自宅近所で拡散しようとしている。来年の今頃は向日葵一丁目になっているんだね。


Sigma 30mm f1.4 DC DN


平和の和ってこの様に広がって行くんですね。
そこには涙ではなく笑顔が伴うんです。
とき子さん、やりましたよ。
もう「なけなし」ではなくなりました。


最後まで読み進めて頂きありがとうございました。🌻


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