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食べてすぐ寝ると、本当に牛になっちゃうの?

「また寝てる、食べてすぐ寝たら牛になるから起きなさい!」


ものごごろついてからお袋に言われ続けているフレーズです。
流石に聞き飽きているので、今更何を言われても効果はない。


「パパ、またおばあちゃんに叱られてるね」
幼かった息子の前でも容赦無く叱られ続けられてきた。全く懲りていない。


そもそも牛になんてなるはずがない。
そう言い返すと、息子がケタケタ笑っていたのを思い出します。


「ばあちゃん、パパは牛になりたいって!」
誰もそんなこと言っていない。牛になんかなりたいはずがない。


『食べてすぐ寝ると牛になる』


恐らく行儀が悪いので、昔の人がその戒めにと言い始めた事であろう。
確かに、牛は草を食した後は反芻(はんすう)と言って、一旦食べたた物をもう一度口の中に戻して噛み直す習慣があると言う。体を横にすると反芻しやすくなることから、その例えにされたとも言われています。


だったら、食べて横になるのは強ち間違いではない。
むしろ良いことではないか。


でも冷静に考えると、食べた後は体を動かした方が健康には良いだろう。
そんな事は100も承知です。確かに、食後は血糖値が上昇するので、休んでしまうと血中の糖が使用されず、脂肪として肝臓に蓄積されやすくなり、結果的には太ってしまう。


でも、僕の友人の医師は全く違う意見を持っている。
食後は食べ物を消化するために胃腸に血流が集中する。お腹いっぱいになると眠くなるのは、脳の血流が胃腸に集中し、脳内の血流が減ってしまうから。でも、食後に運動をしてしまうと、その血流が胃腸ではなく筋肉へ回ってしまいます。だから、食べた物をしっかり消化しきれなくなるので、食後の運動は良くないと説明します。


なるほど、確かに一理ある。


食べたものをしっかり消化させるには、横になることが望ましい。
これは胃腸の働きを助けている。つまり、牛は正しいと言うことになる。
だから、友人は太りやすさの原因になることを真っ向から否定しています。


何だよ、牛を見習った方が良いではないか!


「どうだ、お袋、分かったか、医学的に問題ないのだよ!」
「バカはお前だ、お前のように眠ってしまうと胃腸の働きが鈍くなるんだよ。そうすると消化に時間がかかって胃腸の負担が増えるんだ!」
と、まさかの御袋の逆襲。


ちょっぴり自信が無くなったので、改めてこっそり友人に電話した。
「お前の御袋さんが正しい。寝ちゃだめだよ」


「おばあちゃん、パパは牛になりたいって」
「いや、違うんだよな」


そんな昔の記憶を、息子の運転する車の中でふと思い出した。



最後まで読み進めて頂きありがとうございました。
活気ある日々を早く取り戻したいですね。🌱


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