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台湾の足ツボマッサージにハマる中年

コロナ禍になる前は、毎年3〜4回のペースで台北の足ツボマッサージに通っていた。別に足ツボが目的でわざわざ台北まで行っていた訳ではありませんが、何故かいつも足を運んでしまうのです。


週末になると格安航空券の状況を欠かさずチェックしていました。稀に恐ろしく安い航空券が発売されるからです。嘗ては韓国仁川往復¥6,000ポッキリなんて言うチケットもありました。驚きですよね。


台湾便も例外ではありません。週末は常に暇していたので、格安チケットの発売状況次第で、ふらっと台湾や韓国に出かけることも珍しくありませんでした。ほぼ手ぶら状態で本当にふらっと出かけるのです。


台湾には友人が沢山いるので、彼らの仲間と一緒にガイドブックには載っていない穴場で遊んだり、訳のわからない場所までドライブした事もあります。そんな地元の彼らのオススメは、決まって足ツボマッサージ。日本のガイドブックにも掲載されている様ですが、何とも怪しい店構えなのです。


台北を訪れる度に必ずこのお店(ハワイ)に立ち寄るようにしています。異国の地でありながらカタカナで「ハワイ」と書いてあると、妙に親近感があります。偶然にも友人の医師ご夫婦も、この「ハワイ」に訪れたことがある様でした。有名店なのかも知れませんね。


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受付で僅かばかりの料金を払うと、簡単なスウェットに着替えさせられます。その次にマッサージチェアの様な椅子に通され、足は直ぐ前に設置してある怪しい壺の中に暫く放り込まれます。壺の中にはぬるま湯があり、5分くらい足を浸けておくのです。


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暫くするとマッサージ師がやってきます。大抵は年配のお姉さんで、お年は60歳〜70歳代くらいでしょうか。


「日本人ねぇ、よろしぃくおねがいしまぁす」とマッサージが始まる。アジアでありがちな何とも怪しい日本語。マッサージは足の甲から順に始まるのですが、ツボ毎に効能効果が記載された解説図が置いてある。どうやら、ツボと表に記載してある臓器には密接な関係性があるようですが、毎回半信半疑に施術を受けることになります。もしも痛いと感じる部分があれば、その関係する臓器に問題があると解釈される様です。


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悶絶、快感、悶絶、の繰り返し。中年の男が涙を流しながらのたうち回る姿は絵になりません。店の中にいる男性客の殆どは、僕と同じように悶絶していて、まるで地獄絵図です。他人の悶絶する姿は実に面白いし滑稽ですね、笑いが止まりません。しかし、女性客は案外涼しい顔のまま施術を受けているのです。何故だろう、毎回本当に不思議に思います。


「痛いねぇ、痛いです、か?」
疑問文なのか肯定文なのか判別がつかない怪しい日本語。悶絶している僕の表情を見ながら、満面の笑みを浮かべる年配のお姉さん。あまりの痛さに、思わず「休憩」って言ってしまった事もあります。


「きゅうけい?」と笑みを浮かべながら手を止めようとしません。
後でぶっ飛ばしてやろうと怒りが込み上げると、その途端今度はとても気持ちよく快感になるのです。本当に不思議な瞬間です。怒りがあっという間に消え失せてしまい、天国のような気持ち良さになった途端、また悶絶がやって来る。この繰り返しです。


「痛いとこ、悪いとこね、ここアナタ痛いね」


解説図でその部分を確認すると「子宮」って書いてある。「はっ、子宮?」
「すいません、僕は男なので子宮はないです」と訴えるも、「痛いねぇ」と繰り返すだけで通じない。悶絶、快感、悶絶...、それが子宮の様です。


初めての台湾足ツボマッサージ、兎に角「子宮が悪い」と言うことで終わりました。友人に報告したところ、ただ大笑いされるだけで何の解決もしなかった。ですので、その後台北を訪れる度に「ハワイ」へ出かけているのです。


毎回施術してくださる技師さんは違いますが、悶絶場所は決まって「子宮」何度見てもやはり「子宮」なのです。まぁ、深く考えても僕には子宮がないので、少なくとも悪い箇所はないと自己判断しています。


コロナの影響で暫く行っていませんが、営業出来ているのだろうか。そんなことを心配している自分が信じられませんが、間違いなくコロナの影響が無くなった暁には、改めて「ハワイ」を訪ねてみようと思っています。


それは快感を求めているのか、悶絶を求めているのか結局のところ自分でも分かりません。中年男性の飽く無き探究心なのかも知れません。🌱


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最後まで読み進めて頂きありがとうございました。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。🌱



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