詩『好きな色』

『好きな色』


 まぼろしのようで
 欲しくなるもので

 名前のようで
 運命みたいで

 色の世界は無限だけれど
 最期は黒に、辿り着く

 黒も究極は透明で
 世界は無となり、消えてゆく

 好きな色

 いつしか誰もが
 答えも持って、生きている

 「私は此処よ」って
 背筋を伸ばして、歌うように

 いつしか黒ずみ
 汚れた心を、塗り直してる

 透明になる日まで
 人はそれを、繰り返す





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