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映画「SMOKE」は、やっぱり、クリスマスに観て欲しい。

「SMOKE」
この映画は、やっぱりクリスマスに観て欲しい。
クリスマスじゃなくても、いつでもいいけど。
聖夜に、この映画を観ると、いつも心があたたまる。

みなさま。
Merry Christmas。

素敵なクリスマスをお過ごし下さい。

「スモーク」
[2019/06/06:Filmarks]
1995年の公開当時、自分はまだ10代で、
映画の凄さや醍醐味の殆どは、やっぱり洋画の娯楽作にあると思ってたトコがあって。
でも、この作品は自分の映画観を、完全に変えてくれたという意味で、
とてもとても大切で、思い入れのある作品ですね。

それは、この作品がまるで日本映画のような、外国作品だったということ。
そして、そこに描かれる何気ない日常と、切り取られる風景、
人々の会話や表情、台詞のひとつひとつ。
ブルックリンという街の呼吸を、肌で感じることが出来て、
観終わった後に、なんとも言えない幸せな気持ちで心が溢れた事。

それまで、優れた映画には、興奮のアクションや、緻密なストーリーや、
意外な結末や、最新の映像技術が盛り込まれるべきだと思ってた節があったけど、
そんなものが無くても、人と人の織りなす普通の日常の中や、
さもすれば自分を取り巻く、この郊外の小さな街にだって、
映画のような物語があるんだという。
ちょっと大袈裟かも知れないけれど、
そんなことに気づかせてくれたのがこの作品で、
その時、自分の感性の新しいドアが、確実に開いたのがわかった気がしました。

今、自分が日本映画が好きなのは、
やっぱり過去にこの作品を通じて感じられた、侘び寂びの感覚。
それが、歳を重ねる毎に深まって、より身近になってきたからのような気がするし、
そこから産まれた作品や、表現に居心地の良さを感じるのは、
やっぱり、自分がこの日本で産まれて、日々を過ごしてきたからなのかなぁと思ったり。

でも、それもその筈。
この作品の原作者である、ポール・オースターが、小津安二郎に強い影響を受けている点や、
作品自体がアメリカ、ドイツ、日本の合作だったということを考えると、
この作品が、邦画のような洋画だというのは、強ち間違いではないと思うし、
自分にとっては、一期一会を実感させられるような、
絶妙なタイミングで観た映画だったんだなぁと思いました。

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