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#29 アメリカンサイズが、ジャパニーズサイズより小さいですって?(東京4号&大阪9号)

【29日目】若い頃は角を丸くした名刺を使っていた。水商売みたいと冷やかされたが、せっかく女性しか持てないスタイルなのだし、だいたい水商売の何が悪いの。今はほぼ絶滅していて、角取りは手作業になり、制作費が高くなってしまっている。文化喪失。【本帰国まであと71日】

 前回の一時帰国の際、Kinco'sに寄る用事があった。

 待っている最中、名刺のサンプル帳を眺めていて、角の丸いものがないことに気がついた。

 店員さんいわく、現代では角の丸い名刺を使う女性はほぼ皆無で、それ用のマシンも置かなくなったのだそうだ。

 ごくまれに注文が入った場合は、手作業で角を切り落としているとのこと。もちろん、費用は高くなる。

 しかし、角の丸い名刺を使えば、今はいい意味で目立てていいかもしれない。

 ビジネスシーンだからといって、なんでもかんでも男女同等、というのでは芸がない。

 女性らしさがあって、男性らしさがあるのは、いいことだと思う。

 

 若い頃、私はあえて角の丸い名刺を使っていた。

 女性しか持てないという特別感が気に入っていたし、角が折れないのもよかった。

「角の丸い名刺なんて、水商売みたい。」

と嘲るように言う残念な年配女性同僚もいたけど、水商売の何が悪いのか。

 そういう自分は、上司に色目使って残業手当を水増ししているのだ。とんだ水違いの水商売である。

 コロナ禍は、ああいう非生産的な残業代泥棒がしがみつくのを、ごっそり削ぎ落とすチャンスだろう。

 コロナは悪いことばかりではない。


 また、名刺にはジャパニーズサイズとアメリカンサイズがあるということも、初めて知った。

 アメリカンはジャパニーズよりも、小さいのだそうだ。

 嘘でしょ。車だって、家だって、態度だって、夢だって、何だって、アメリカンはなんでもかんでもジャパニーズより大きいんじゃないの・・・?

 しかし!

 私は思わず、声をあげて納得してしまった。

NY土産のパスケースに、日系のお店の名刺が入らないのだ。

なぜ、今までずっと気がつかなかったのだろう。


 日本は名刺、ビジネスカードさえも、ガラパゴスだったようだ。

・・・とガラパゴスネタで締めたいところだが、シンガポールの名刺も日本と同じ大きさだ。

 気が向いたので、調べてみる。

「身近だけど意外と知らない!?名刺の大きさ・寸法」 https://www.wave-inc.co.jp/weblog/?p=6193

 この記事によると、「東京4号」「大阪9号」が日本の標準サイズ(寸法は91mm×55mm)で、「欧米サイズ」が(89mm×51mm)そうだ。

 また要らぬ知識を入れてしまった・・・。

脳のメモリーがもったいないが、気になってしまったものは、しかたがない。

 どうせすぐ忘れるだろう。



 

 

  


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