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種田のような人になりたい。【浅尾いにお ソラニン】

浅野いにお、好きです。
作品もいくつか読んできました。

今回はソラニンに出てくる種田という男について。
この男に憧れて漫画で出てくるギター(ムスタング)を買ったこともある。

浅野いにお「ソラニン」より

本当に音楽が好きな青年なんです、彼は。
感性が豊かで、音楽で世界を変えてやる!と意気込み、ギターを必死にかき鳴らす。

浅野いにお「ソラニン」より

でも、どこか自信がなく現実的な面もある。
感情的になって出ていっちゃったり、大切なことをぽろっと言ってしまう。

芽衣子さんに「嫌なら仕事辞めたら?」「俺がなんとかする」って言っておいて、本当にやめてきたら「あの時は半分寝ぼけてて」とか言っちゃう。

でもそこが憎めなくて、かっこよく見えてしまうんですよね。
だって、その言葉に嘘はないから。
現実的にできるかどうかはわからないけど、言葉や気持ちは嘘じゃない。

そこが種田のいいところだなって思うんです。
そのあとも芽衣子が仕事を辞めたことについて文句は言わないし、二人で楽し事探そうとしてくれてるしね。

そして気づいた。
種田が魅力的に見える時って感情的になってる時なんだけど、そこには必ず芽衣子が関わってくる。

種田が感情を昂らせる時って、音楽か芽衣子さんに対してなんですよね。
そして、芽衣子さんのことになると大好きな音楽を続けるかどうか迷ってしまう種田。

そして芽衣子も同じ。大人になることを諦めている部分があるように見えるけど、種田に対しては感情的になる。

浅尾いにお「ソラニン」より

いいよね、こういう関係性。憧れる。
喧嘩をしたいという意味ではなく、常に感情を動かし合える関係性。

時には相手を幸せな気持ちにしたり、時には心をぐちゃぐちゃにしたり。
だからこそ信頼し合える、好きになれるってある
と思うんです。

なんでも「俺について来い!」って引っ張っていける主人公のより、
種田みたいに頼りなく悩むんだけど、悩むなら大切な人やことで悩める。
そんな人間くさい人になりたい
って思う。

本当に種田は芽衣子さんに出会えて幸せだったと思う。


そして、種田は音楽をやっているときは子供のような純粋さを見せる。

浅尾いにお「ソラニン」より

いいよね、こうやって好きなことにいつまでも子供のように
純粋に楽しめる気持ち。

大人になってあれこれ諦めちゃったりすることもあるけど、幾つになってもこうして純粋に、キラキラした目で楽しめる心を忘れたくない


こんな人間くさい種田、憧れます。

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