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フランス革命から見る現代の組織改革 〜フランス革命 vs 明治維新〜


「ベルばら」から始まった歴史探求の旅

先日、僕は映画 『ベルサイユのばら』 を観た。
豪華絢爛な宮廷文化、美しくも儚いフランス王室の物語、そして革命の嵐。
観終わった後、気づけばフランス革命に関する記事を読み漁り、すっかり一日を使ってしまっていた。

僕はもともと フランスの歴史や華やかな文化が大好き で、

  • 『レ・ミゼラブル』(Victor Hugo の壮大な革命の物語)

  • 『マリー・アントワネット』(18世紀フランスのファッションや宮廷生活)

  • Netflixドラマ『エミリー、パリへ行く』(現代のパリのエレガンス)

こういった作品にも強く惹かれてきた。
フランスの文化、そして革命のドラマには、何か人を引きつける魅力がある。

そんなフランス革命を深掘りしていくうちに、僕はふと 「組織の改革」にも応用できる考え方があるのでは?」 と思い始めた。
僕は 保育業界に関わる会社を経営しており、日々、教育の在り方や組織のあり方について考えている。

改革を成功させるには何が必要なのか?
革命を起こすだけでは、混乱が生まれるだけなのでは?

そんなことを考えているうちに、
日本の明治維新」ではどうだったのか?と気になり、探ってみた。

「フランス革命」「明治維新」を比較することで、現代の組織改革にも通じるヒントが見えてきた。

「革命」とは、時代の変化に適応するために、古い体制を壊し、新しい体制を作ること。

それは国家レベルの変革だけでなく、企業や保育園など、あらゆる組織の改革にも共通するものがある。

歴史を振り返ると、フランス革命(1789年)と明治維新(1868年)は、どちらも「旧体制を変え、新しい時代へ進むための改革」だった。しかし、この二つの革命には決定的な違いがあった。

フランス革命は、市民が王政を倒した「市民革命」。
明治維新は、武士が自ら特権を捨て、近代国家を作った「武士革命」。

この違いが、「改革後の混乱の長さ」「成功への道筋」に大きな影響を与えたのではないか?
そして、ここから現代の組織改革にも応用できるヒントを探ってみたい。

1. フランス革命 vs 明治維新:「革命を起こした人たちの違い」

まず、この二つの革命を主導した層の違いを見てみよう。

この違いが、「革命後の混乱の長さ」に直結している。

フランス革命は、王を倒したものの、その後の政治のビジョンが明確でなかったため、大混乱が続いた。一方、明治維新は「西洋に負けない国を作る」という具体的な目標を持っていたため、比較的スムーズに近代化が進んだ。

2. フランス革命の課題:「感情的な革命」と「統治の知識不足」

フランス革命は、「自由・平等・博愛」の理念を掲げ、民衆が王政を倒した。しかし、その後の展開は極めて混乱している。

王政を倒した後、どんな政治をするか決まっていなかった
ルイ16世を処刑し、共和制を作ったものの、その後すぐに恐怖政治(ロベスピエールによる独裁)が始まる。そして、そのロベスピエールも処刑され、ナポレオンが登場。結局、独裁に戻ってしまう。結果的に「王政を倒せば何とかなる」という怒りの感情的な革命になり、安定した体制を作ることができなかった。

市民の多くが、政治経験ゼロ
革命の中心だった農民や労働者は、もともと政治の経験がなかった。中には知識人もいたが、彼らは「理想」を掲げることに熱心で、行政をどう運営するかは不明確だった。その結果、革命のリーダーたちも次々とギロチンで粛清され、統治者がコロコロ変わった。

内部対立が激しく、粛清が続いた 
革命派同士で「純粋な革命家かどうか?」を疑い合い、ギロチン処刑が横行。「王政 vs 市民」の戦いではなく、革命家同士が潰し合う展開になった。フランス革命は王政を倒すことには成功したが、その後の政治が安定するまでに50年以上かかった。

3. 明治維新の成功:「武士による改革」の強み

一方、明治維新は、フランス革命のような大混乱を起こさず、比較的スムーズに近代国家を作ることができた。その理由は大きく3つある。

① もともと武士は「政治経験」を持っていた
武士は単なる軍人ではなく、各藩で行政を担っていたため、統治のノウハウがあった。そのため、明治政府は「どうやって国を運営するか」のイメージを持ちやすかった。

② 幕府の政治機構を活用しながら改革を進めた
江戸幕府の制度を全否定せず、使えるものは使った。「すべてを破壊する」のではなく、「進化させる」形で改革を進めた。

③ 革命後の政治ビジョンが明確だった
フランス革命は「王を倒せば何とかなる」という発想だったが、明治維新は「西洋に負けない国を作る」という具体的な目標を持っていた。そのため、改革の方向性がぶれなかった。

結果的に、明治維新は短期間で近代化に成功し、日本は西洋列強に対抗できる国家へと進化した…。

4. 現代の組織改革に活かせること

この違いは、企業などの組織改革にもそのまま当てはまるのではないだろうか。

「変えたい!」という気持ちだけでは、改革後、フランス革命のように混乱を招いてしまう。変革を主導する人が、どれだけ知識と経験を持っているかが重要で、「古い体制を変えよう!」の気持ちだけでなく、「その後のビジョンを明確にする」ことが成功のカギとなる。そして明治維新のように、「今の組織の良い部分を活かしながら、未来に適応する形で改革を進める」ことが、最もスムーズな変革につながることが分かった。

5. 「破壊ではなく進化」こそが持続可能な改革

フランス革命は、社会を大きく変えたが、混乱が長引いた。
明治維新は、比較的短期間で安定した改革を成功させた。

この違いの最大の要因は、革命を起こす人たちが、どれだけ未来の統治イメージを持っていたか?」だった。

現代の組織改革でも、単なる「破壊」ではなく、未来を見据えた進化」をどう設計するかが、成功のカギになる。

フランスと日本、それぞれの先人たちは、壮大な革命を通して、「破壊ではなく進化」こそが時代を超えて必要な視点であることを教えてくれているように思う。

何はともあれ、会社のリーダー自らが時代を捉え、進化し、会社を発展させ、保育業界に新しい価値を生み出していきたい。

……社員から反旗を翻される革命を起こされることなく。(ギロチンなんてイヤだ!)

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