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忘れたくない思い出を刻みたい。脳の働きから考える!

沢山思い出もある。
でも、忘れたいことも山ほどある。

何でこんなに、忘れたい記憶が溢れてて、必要な記憶が抜けていくのか・・・
ただただ、私の頭がポンコツなのかな?

感情の強さと脳の働き:記憶に残ることと忘れていくことのメカニズム

私たちの記憶は、脳の中でさまざまな要素が関係しながら形成・保存・消去されています。その中で、「感情の強さ」は特に重要な役割を果たし、記憶の定着に影響を与えます。


1. 記憶の基本的な仕組み

記憶は、大きく 「短期記憶」「長期記憶」 に分けられます。

  1. 短期記憶(ワーキングメモリ):数秒〜数分程度保持される記憶。必要がないと判断されるとすぐに消える。

  2. 長期記憶:長期間保存される記憶。感情や繰り返しによって強化され、後から思い出しやすくなる。

短期記憶が長期記憶になるには、脳の 「海馬(かいば)」 が重要な役割を果たします。そして、感情が関わるときは、「扁桃体(へんとうたい)」 という部位が強く影響します。


2. 感情と記憶の関係:扁桃体と海馬の連携

① 扁桃体(へんとうたい):感情の司令塔

扁桃体は「喜び・怒り・恐怖・驚き」などの感情を司る部位です。特に 「危険」や「強い快楽」 を感じたときに活性化し、記憶を強く刻み込むように海馬へ指示を出します。

  • 例:大きな事故に遭ったときや、人生で一番感動した瞬間などは、何年経っても鮮明に覚えている。

② 海馬(かいば):記憶の整理と保存

海馬は、日々の経験を整理し、「必要なものを長期記憶に変える」 役割を持っています。ただし、海馬だけでは記憶は強く残りません。扁桃体の助けを借りることで、感情を伴った記憶がより強く固定されます。

  • 例:普通の授業よりも、先生が面白い話を交えた授業のほうが記憶に残るのは、感情が伴うため。


3. 記憶に残ること vs 忘れていくことの違い

① 記憶に残りやすいもの

以下の条件を満たすと、記憶は長く残ります。

  1. 強い感情を伴う出来事(嬉しい・怖い・恥ずかしいなど)

  2. 何度も思い出す・繰り返し経験する(復習、話す、書く)

  3. 五感を伴う(音楽、匂い、味、触感と結びついた記憶)

  4. 個人的に重要な意味を持つ(人生の転機、大切な人との思い出)

特に、扁桃体が強く働く「感動」「恐怖」「驚き」を伴う出来事は、記憶として強化されやすいです。

  • 例:

    • 受験の合格発表 → 強い達成感・喜び

    • 大切な人との別れ → 悲しみ・喪失感

    • 事故や災害 → 恐怖・驚き

    • 初めての海外旅行 → 新しい体験と五感の刺激

② 忘れていく記憶の特徴

逆に、以下のような特徴を持つ記憶は消えやすいです。

  1. 感情の動きが少ない(平凡な日常)

  2. 繰り返し思い出さない(思い返さないと海馬が「不要」と判断)

  3. 似たような記憶が多い(ルーチンワークや日常の細かいこと)

  4. ストレスが多いと記憶が定着しにくい(コルチゾールというストレスホルモンが海馬の働きを阻害)

  • 例:

    • 何気ない一週間前の昼食のメニュー(感情が動かないため)

    • 仕事で毎日同じ作業をしていると、どの日に何をしたか曖昧になる(情報が似ているため)

    • 徹夜で勉強しても、ストレスが多いと記憶に残りにくい


4. 記憶を定着させるためには?

記憶をより長く定着させるためには、次の方法が有効です。

  1. 感情を込めて覚える → 興味を持つ、驚きや楽しさを感じる

  2. 何度も思い出す(想起) → 復習したり、話したりする

  3. 五感を使う → 声に出して読む、絵や図と組み合わせる

  4. 関連づける → 既存の記憶と結びつける

  5. よく眠る → 睡眠中に海馬が記憶を整理・定着させる


まとめ:記憶に残るかどうかの違い

  • 記憶に残るのは、感情が強く動いたり、繰り返し思い出す出来事。

  • 忘れやすいのは、感情が伴わず、繰り返し思い出さないもの。

  • 扁桃体が活性化すると記憶が強化されるため、「楽しい・怖い・感動した」経験は忘れにくい。

  • ストレスや睡眠不足は記憶の定着を妨げるため、健康的な生活も大切。

「忘れたくないことは、感情を込めて、何度も思い出す」

この原則を意識すると、記憶をより深く刻むことができます。

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