彼女の音 No.12
これは いつの日だったか
彼女とわたしが約束をしたこと
。
一緒に言葉を紡ぎあった物語です
「はじめまして」。
人が行き交うあの場所で
まっすぐに凛とした姿で立ち
わたしを迎えいれてくれた彼女
この瞬間から
なにかの小説で出てきたような
物語に描きたいような方だなと思った
1ページ目に書く言葉が
決まりそうなワンシーンだった
それぐらい
彼女の放つものは
こう 言葉にするのは
もったいないとゆうか
まるくて やわらかくて
どこか儚げな優しい色をまとっていた
彼女は 今を懸命に生きている人
今ある暮らしと
今ある想いと
今ある自分と
まっすぐに向き合いながら
乗り越えながら
今日とゆう日を生きている
彼女と暮らしを紡ぎあった時間の中で
一番わたしが感じ 受けとらせてもらったもの
それは
〝言葉〟の大切さと同時に
〝言葉〟の力が
どれだけ人に影響を与えるのかということ
彼女は
言葉を丁寧に生きている
そして
言葉と共に歩いているようで
彼女そのものが
音
に聴こえた
だから 彼女が話す言葉は
まるで生きているようだった
あの日 あの夜
向き合って ゆっくりと
一言一言話しはじめてくれた時
どれだけ彼女が
話したかった真の言葉を
自分の中で
のみこんで ためこんで
日々を生きていたのかが感じとれた
ありがとう
聴かせてくれて
大粒の涙を流しながら
自分の中から湧き出てくるものを
咎めずに
流しだすように話してくれた彼女に
わたしの中から
伝えたい言葉が溢れでてきているのは
わかっていた
だけどわたしは
彼女を信じて待つことを選んだ
溢れでてくる彼女の心の声
本音を吐き出し切れるまで
わたしはただただ受けとめると決めた
彼女が出してくれればくれるほど
わたしの心は軽くなり
なにかを伝えてあげたい
なんて想いは自然と消える
わたしが伝えなくても
彼女はちゃんと自分の力で
自分の想いを
ここに吐きだすと決めて
言葉にし 話すことをしてくれた
それだけで流れていくものがみえた
彼女の顔色が変わり 肩の力みが緩み
オーラが本来の彼女に近づいた
あなたは
とっても心まろやかな優しい人
それだけで
そんな彼女を見させてもらえただけで
わたしのなかも巡りだす
巡らせてもらえる
ゆっくりと彼女のなかで選びながらも
丁寧に丁寧に紡ぐ言葉は
一言 一言
一文字 一文字が生きている
そしてそれが
ひとつの 音 として
こちら側に届けられる
その放つ言葉には
彼女が大切にしている想いと
あたたかいものと
優しいものと
最大の配慮が
何度も垣間見れた
それが時に
彼女を生きにくくするのかもしれないし
してきたのかもしれない
だけど
その彼女から放たれる言葉によって
救われる人や
癒される人
嬉しいな とか
今日も生きようとパワーをもらう人は
これからも沢山いると思うし
これまでも沢山いたのだろうな
心の声が
自分のこうあるべきものに
押しつぶされてしまっているとき
まっすぐな人ほど
その感じている違和感に嘘がつけないのと同時に
嘘をついてでも
今日を生きなければならない
目の前の暮らしとの狭間で
時に苦しむのかもしれない
毎日 生きていくために
やらなければいけないことは
ないといえばないけれど
そんな簡単なことではなくて
山ほどあったりするもの
その山ほどに埋もれたまま
自分の心の声に気づかず
生きていくこともできちゃったりする
それが器用にできないからこそ
葛藤もあるし悩む日もある
だけど
その心の声に気づいていることも
声と一致して生きようともがく姿さえも
わたしは彼女と少しの間だったけど
側で息をさせてもらって
〝尊いな〟と感じさせてもらった
それこそが〝生きている〟ことであって
命あるからこそ
できることなんだと改めて気づかせてもらった
みんなね
病んでいるのではなく
向き合ってるんだよね
本当はそんなあなたのような人が
真の意味で強くたくましく
誰よりも優しいんよ
〝わたしにはなにもないんだよなぁ〟って
ぼやいていたけれど
わたしからみた彼女は
彼女そのものが
彼女が欲しがっている〝なにか〟だと想う
彼女に包まれて
彼女の心の温度に
一瞬でも触れることができたとき
心に安らぎがうまれる人達は必ずいる
わたしもそのひとりでした
ありがとう
台所から時々聴こえてくる
野菜を切る包丁の音とともに
「わたし 唄うことが好きなの」と
話してくれた彼女のまっすぐな歌声
彼女から溢れ出る音と世界が調和し
奏でるメロディーは
心に安心を与えてくれる
そして
誰かと話す合間合間に
〝ふふふ〟と聴こえてくる彼女の笑み
その音に
わたしは今日を暮らすこと
今日を生きることのうれしさを
思い出させてもらう
そんなささやかな歓びとともに
わたしの口元は緩み
そっと目を閉じ
鼓動に耳を傾けた夕暮れ時
ありがとう
あなたに
またここで
出会えて嬉しいです
帰りに持たせてくれた
コーヒーとサンドイッチ
〝また今日を生きあおうね〟と
前を向き私の背中を押してくれるようなもの
アルミホイルに包まれたサンドイッチに
彼女のぬくもり想い返し
また会おうねと
サヨナラの涙のように雨降る朝
今日も世界は美しいね
離れていても
いつでもつながっているから
遠く離れた空の下
今日も今日とて
息しあって生きあおうね
愛しています
。
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