「ミニマリストの贅沢 ～こだわりのヘアブラシと私らしい美しさの見つけ方～」
「私はミニマリストですが、ヘアブラシだけは特別です」
そう話すと、多くの方から「それは矛盾しているのでは？」と問われます。しかし、私の部屋に整然と並ぶヘアブラシたちは、確かな存在意義を持っています。
昨今、ミニマルな暮らしへの関心が高まっています。ですが、すべてを削ぎ落とすことが本当の意味でのミニマリズムなのでしょうか。特に女性の場合、メイクやスキンケアにこだわりを持つ方も多いはず。それは自分らしさを大切にする、素敵な選択だと思います。私の場合、そのこだわりの対象が「ヘアケア」なのです。
実は私は27年間、一度も髪を染めたことがありません。驚かれることも多いのですが、これは私なりの美意識からくる選択です。
アメリカでの生活経験を通じて、日本人特有の黒髪の美しさを再発見しました。現地の方々からも「その黒髪は特別だ」と言われる機会が多く、そこで私は黒髪の価値を改めて認識したのです。
その美しさを最大限に引き出すために選んだのが、ヘアブラシ界の最高峰と称されるメイソンピアソン。決して安価ではありませんが、自分への大切な投資として選びました。また、日本の伝統工芸品であるつげ櫛も、私の大切なヘアケアアイテムの一つです。
「なぜそれほど多くのブラシが必要なのか」と思われるかもしれません。しかし、それぞれのアイテムには明確な役割があります。朝のブロー用、バスタイム後のデタングル用、就寝前のマッサージ用など。使用するたびに、心地よさと共に髪本来の美しさを感じられるのです。
良質な道具は、適切なケアを施せば長く使えます。だからこそ私は、これらの髪道具を一生ものとして大切に扱っています。
ミニマリストであることと、こだわりを持つことは決して相反しません。むしろ、本当に大切なものを見極められるからこそ、そこに惜しみない投資ができるのだと思います。これは私なりのバランスの取れた生活スタイルです。
皆さんにも、譲れない特別なこだわりがあるのではないでしょうか。それを大切にする暮らしは、きっと素敵なものになるはずです。