きみは最高だ。
今日はお休みなので、朝からずーっとトラジャの動画。
最近供給が多いので追いつくのが大変。
さてこの数日といえば、ドッキリGPの元太くんが話題になっている。
そんななか、Xで
「自分も含め、九九が言えない人はいる。」
「困ってる人がいたら優しくしてあげてね。」
というポストを見た。
身内の話になるが、私の息子は勉強が出来ない、みんなと同じようにできないなどで笑われ、小2から学校を休むようになった。
小学校に上がった頃から「おや?」と思うことがあり、学校のカウンセラーのすすめもあって県の機関で検査したところ、字を書くことや算数が著しく苦手なタイプであることが分かった。
言葉の点と点が正確に繋がらないから言い間違いは多いし(さっきも「しもやけがすごい」と言うので、よくよくきいたら結露のことだった)、料理はみんな「焼く」だと思っていた。
中3になった今も、鏡文字になったりカタカナが分からなくなったりすることがあるし、字を書くことと思考することを同時にすることが苦手なので、レポートがなかなか提出できない。
それでも周りに恵まれ、中学でできた友達と同じ高校に行きたいと頑張っている。
(って今週試験じゃん!早っ!怖っ!)
そういうこともあり、「そんなこともできないの?」「そんなことも知らないの?」と笑うことには真顔になってしまう。
元太くんは「おバカキャラ」と「呼ばれ」、それを武器に様々なチャンスを掴んできている。
でも、元太くんが多くの人から「愛されている」のは、「おバカキャラ」だからじゃない。
素晴らしいパフォーマンスと、真っ直ぐで、一生懸命で、仲間思いなのを知っているから、みんな彼が大好きなのだ。
(そもそもおバカって、「お」をつけただけでその人を馬鹿にしてることに変わりはない。)
しかしテレビというのは、どこかで九九がうければ、こっちでもやってくれよとなる。
(ちゃんとタレント自身を見ている人は、「冒険少年 愛の不時着inタイ」のような番組を作ることができるのだと思う。)
そしてドッキリのためのニセ番組を放送してくれたのは嬉しかったけど、「※これは松田元太がドッキリにかかる前のニセ番組です。」というテロップを、画面のど真ん中にあんな風に置くのはやめて欲しかった。
あの位置じゃなくても、ちゃんと伝わる。
そんなこと、分かり切っているのに。
テレビの人たちは、あの位置にテロップを出しておくのが「面白い」と思ったんだろう。
テレビ的な判断だ。
私は「ニセ番組でも冠番組、しかもこんな番組をやって欲しいと思っていた企画を放送してくれてありがとう!」という気持ちを人質にとられたようで、正直悲しかった。
そしてそのニセ番組のトラジャたちはいつものトラジャたちで最高に素敵だったから、途中まで「おいこらこのテロップ!普通タレントの顔にテロップがずっとかかってるなんてありえないだろ?それともこれが面白いと思ってんのか?ムキ~ッ!!」と怒っていたのだけど、最後に臨時トラジャハウス状態で
♪ちゃか1 う~ちゃか!
ちゃか2 ちゃかちゃか!
とはしゃいでる姿を見たら、いつか絶対本物のお助けJAPANやろうね…やる時が必ずくるから…だって面白いもん…という気持ちになった。
そしてドッキリ本編終了後、元太くんに対して「義務教育の大切さ」というコメントがスタジオで飛び出した。
あれはギャグのつもりだろうというのはよく分かる。
そういうノリのギャグだ。
なんならあの程度の発言は、会社の休み時間にだってきくことがある。
多分、世間では軽いひと言なんだろう。
「バラエティなんだからさぁ。」
という声が聞こえる。
それはそれでいい。
トラジャだって、笑ってもらわなければ意味がない。
そういう意味では大成功なんだと思う。
でも。
ドッキリの最中、笑って取り合わない警察官に向かって
「ふざけてらっしゃいます?」
と怒りを抑えながら丁寧に接したり、
ネタばらしの後に涙目で
「いやでも無事でよかったっす、みんな。マジでよかった、無事で!」
そんな元太くんを見た後に出たコメントがあれって。
私は「楽しくなければテレビじゃない」という享楽的なバラエティで育った世代なので、タレントの扱いがひどい番組は沢山見てきた。
そして沢山笑ってもきた。
そして今は、もう笑えなくなった。
「いじり」が体罰やいじめを見えにくくしてきたことに、みんな気がついたんじゃなかった?
ドッキリGPはおそらくファミリー層が見るもので、そこで元太くんのあの振る舞いを完全無視して「義務教育の大切さ」のみちょっと面白いコメントとして放送するのは、制作側の志しのようなものも感じられず、そういうセンスなのね、と思った。
フジはBSで「EPシリーズ」という、トラジャ担にとっては宝物のような番組を作ってくれているんだけどね。
テレビがつまらないんじゃないんだよ。
「面白い」を舐めたり、人に敬意を払えない人間がいるだけなんだよ。
しめちゃんが「一泊二日の荷物持ってきた?」ときき、「持ってきたよ。」と答える元太くんに、
「帰るよ。」
と言うトラジャ。
ネタばらしで派手に笑うでもなく、元太くんをやさしく見守る6人が印象的だった。
みんな元太くんがかわいくて仕方ないんだろうな。
もちろん元太くんは
「帰ろうぜ!」
このやり取り。
この良さがわかる人は、しあわせだよ。
できないことを笑うんじゃなく、その人らしさを愛したい。
元太くんを見て笑ってしまうのは、その無邪気さや陽気さが愛おしく感じるから。
どんな人でも受け入れるオープンな人柄、相手を思いやり、動くことができる賢さも持ち合わせていることが、一人でも多くの人に伝わると嬉しい。
元太くんへのドッキリは、今後はこれでお願いします。