見出し画像

他人の力を正当に評価できる軸を内面に持つ

 昨日、年上の部下の仕事ぶりに改めて驚かされる出来事がありました。

 普段のやり取りや表面的な部分からは想像もつかないようなスキルや知識、そしてこれまでの修羅場を乗り切ってきたことに裏打ちされた、取り組み方の深さを目の当たりにし、思わず「なるほど、これがこの人の真骨頂か」と、ひそかに感じ入ってしまいました。

 それまでの僕は、その部下について、自分が見えている範囲だけで評価していた、いわば、氷山全体について相当程度知悉している僕自身と、氷山の一角だけしか見えていない部下という、非対称な比較により、優越感の沼に陥っていたのでは、との思いに至り、少なからず反省させられました。

 この経験を通じて改めて思ったのは、「人それぞれ強みもあれば弱みもある」ということです。
 これが組織で仕事をすることの強みであり、一人一人はスーパーマンではないけれど、一人一人が強みと個性を発揮し、弱みを補い合うことで、1人のスーパーマンにも伍する力を出すことができるのだと、今さらながら気づかされました。

 僕のように組織の長にある者が、普段からもっと意識的に、部下や同僚の強みを引き出せるような環境を整えていけば、うちの会社もまだまだ捨てたものではない。そんな前向きな気持ちにもなりました。

 また、昨日の出来事は僕自身の成長にとっても大きな刺激になりました。部下が高いパフォーマンスを発揮している姿を見ることで、僕も自分のこれまで積み上げてきた知見に満足している場合ではないと感じたのです

 仕事をする中では、どうしても目の前の業務に追われがちで、同僚や部下が持つ可能性に目を向ける余裕を失ってしまうことがあります。
 特に、立場が上になるほど、自分の判断が正しいという思いに囚われがちで、正面から叩き壊される機会、鼻をへし折られる機会はそうそうありませんし、あったら困る面もあるので、内面での気づきを増やすことが大事になってきます。

 昨日の経験を通じて、意識して周囲を見つめることの大切さを実感しました。他人の力を正当に評価できる軸を内面に持ち、周りの力を引き出せるリーダーになれるよう、これからも努力を続けていこうと思います。

いいなと思ったら応援しよう!