機微に関わる問題
最近は、自分の本来の役回りではない、言ってみれば「表」の仕事ではないことでの対応が急増しています。
「表」でないことから、それをネグったからと言って、自分の業績評価がいきなり下がることもなく、営業上も当面は問題なく、日々の仕事において直ちに支障を来すことはないので、相手方の言うままに譲歩してしまいたくもなりますが、それは、わが社のプレゼンスが低下することで、いずれその分野の市場を失ってしまうかもしれない、そんな話になります。
公式ルートで相手方と折衝しても良いのでしょうが、「この市場においては、さして目立った活躍をしていないのだから、仮に退場することになっても、社として問題ないでしょう。むしろ資源配分としてここから引き揚げて他にリソースを再配分したほうがいいはず。」という模範解答が返ってきて終わりということになりかねません。
そのため越権気味とは思いつつ、情理のわかるカウンターパートのいる自分が、側面から情報収集し、作戦を立てる方向で進んでいます。情勢として厳しければ、必要に応じて相手方のトップと直談判して、翻意を求めることもあるかもしれません。そこまでやっていく過程では、わが社の覚悟も示す必要があるのでしょう。
まだ空手形の段階ですので、どこまで信用してくれるかわからない面もありますが、こちらから攻めて行かないと相手が変わらないのは事実であり、最後は相互の信頼関係の厚いところを橋頭堡に、必要であれば自分が単行して相手の本拠地に乗り込むしかないと覚悟を決めています。
こうした、手順どおりで進まない案件を抱えていると、夜は入眠剤のまどろみを突き破り、不安が頭をもたげ、眠れなくなるのだなと、改めて知らされた次第です。