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数学にかじりつく

 日曜日は高校生の娘の入塾相談に付き合いました。

 中高一貫校に行き、ぶつぶつ言いながらも底辺だった成績はいつの間にか中位まで押し返し、このところ、急に大学受験に目覚めてきている様子。

 というわけで、夏休みに体験授業をやってみて、そこで塾を決めて秋から通い始めるという感じでしょうか。

 まだ高校一年でもあり、英語と数学で抱える苦手分野について、塾がどの程度の効果を発揮するか、少し試してみるというところですね。

 英語はどちらにしても必要ですが、やや理系志望ながら、文系の芽も残している娘としては、数学はどうしようかと考えたようです。

 通っている高校は、英語のレベルが高く、私大の上位校の文系学科の合格実績が特に良いこともあり、周囲の友だちは高校一年ながら、すでに私大文系とハラを決めて、数学は捨てる方向に傾きつつあるそうです。

 娘も数学は得意ではないものの、何とか苦手科目から脱却したいとの意欲はあり、今回の塾も、まずは数学の理解を優先したいようでした。

 僕の場合は、数学は高校2年であきらめ、以降、私大文系一択、何とか集中砲火が功を奏して、それなりのところに入ることができたので、これはこれで、取捨選択を徹底したことの成功例と言えなくはないですが、
この、高校で捨てた数学、大学に入り、必要性に迫られて、マクロ経済学をガッツリ勉強し、ついでに計量経済学も、国家試験の受験科目にあったので、そこまでやってみて、数学を少し取り戻した感じです。

 娘が周囲の私大文系志向に流されず、数学にかじりついて、苦手を克服し、国立に行きたいというなら、まだ高校一年なので、チャレンジする価値はあるように思います。

 数学は、大人になって学び直ししようにも、あの数式の羅列は、どこかで自分の中に落とし込まないと、いつまでたっても表面をなぞるだけで、知識としての数学が、丸ごと自分の中に取り込まれ、それは画像情報のようなもので、手に入れても使いこなすまでは至りません。
 一度、若いころに数学を操ってみる、そうした体験をすることで、数式に圧倒されず、「読める」ようになれば、わからないままの知識として放り込むということはなくなり、楽しい世界なのでしょう。

 娘のチャレンジに付き合いながら、僕自身も、数学が読めるようになることを志向し、伴走者としての理解を深めていきたいと思います。


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