自動車運転免許
かつてはマイカーの保有は一種のステータスでしたし、自動車運転免許も学校卒業と同時に取得して当たり前だったような気がしますが、最近は車を持たない人が増え、運転免許を持っていても運転できない、いわゆるペーパードライバーもそれに伴って増えているように思います。また、運転免許自体を持っていない人も増えています。
これは僕の職場で感じることであって、職種によっては自動車運転できることが必須の場合もありますし、公共交通の不便な地方に住んでいると、車はマストアイテムだとは思います。
ただ、車の運転については、酒酔い運転や無謀運転による事故への社会的批判の強まりを受けて、交通違反に対する罰則の厳罰化と厳格化が進み、それに伴って企業や役所においても交通事故に対する処分などが厳しくなっているようであり、役所での懲戒免職処分などの、行き過ぎた処分は裁判で取り消されることもあるようですが、全般的には法令による罰則に加えて、特に公務員に対する組織としての処分が、強く期待されているように思います。こうなると、仕事で自動車を運転するというのは、運転できない人に比べリスクを多く抱えることになり、それで、最初からペーパードライバーなので運転できないと申し出たり、そもそも免許を持っていない人の増加につながっているように思います。
バスやタクシーのドライバーの不足によるバス路線の撤退やタクシー会社の廃業、交通事故の厳罰化、運転免許を保有する若年人口の減少、その一方で公共交通の縮小や高齢化による移動困難者の増加で、今は移動手段を巡る社会環境が過渡期にあって、いろいろかみ合わなくなっているように思います。自動運転技術が進展し、社会が自動運転のリスクを容認できれば、大きく環境は変わると思いますが、そこを見据えると、運輸業界を生涯の就職先として選ぶのは、リスクがありますので、そうした先を見据えた人材育成をセットに示さないと、なかなか人が集まらないと思います。このことは近年、急増した保育所や児童相談所も同じことが言えますね。
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