二つの塔
指輪物語を四半世紀ぶりぐらいに読み返しており、全体の半ばを過ぎた、二つの塔の下巻の後ろの方まで読み進みました。
僕が高校受験という、人生初の試練に臨もうとしている、中学三年生のタイミングで出会った本であり、本として、僕の人生に与えたインパクトは銀河英雄伝説に次ぐものですが、当時の人生経験の少なさで受け止めきれなかった部分が多々あり、その後、映画版の公開で記憶が改変されたこともあり、読み返すと、当時は流していたようなところが心に突き刺さり、さすがに名著は、読み返す価値があるなと感じた次第です。
今回紹介する「二つの塔」は、指輪物語三部作の第2部にあたり、スタートラインでモリアの坑道が出てくる第1部「旅の仲間」と、冥王との最終決戦と意外なエンディングを迎える第3部に比べると、印象が薄かったのですが、読み返すと、ファラミアの人間離れした意志力のようなものが、強く印象に残りました。
映画版では、この第2部は、小説では1楽章に過ぎなかったヘルム峡谷の戦闘シーンが最大の見せ場になっており、ファラミアの人間離れした意志力の見せ場も改変されており、ここには批判もあるようですが、映画は映画ならではの、映像で伝わる部分を強調している良さもあり、そこは、この作品を再び、世の多くの人に知らしめた映画版の功績を評価したいと思います。
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