[後編] 驚愕。前世に共通した不思議な点。前世を科学的に証明する専門家たち。
前世研究
こんばんわサイモン心理大学です。
今回は前回紹介した「前世の記憶を持つこどもたち」の後編の動画になります。
前編では、前世の記憶を持つこどもの事例を紹介いたしましたが
後編では、前世研究について紹介いたします。
そんなことをお話させていただきます。
第一人者:イアン・スティーブンソン
イアン・スティーヴンソン(Ian Stevenson、1918年- 2007年)は、「生まれ変わり現象」の研究者です。
バージニア大学医学部 知覚研究室室長です。
生まれ変わり研究を広め、その後に大きな影響を与えた人物である。
前世の共通点
坂井氏 (2020)が、前世の記憶を持つ子どもの特徴のパターンをスティーブンソンを引用し(Stevenson, 1988)まとめているので、紹介させてください。
「私は次、日本に生まれます」という感じでしょうか。
「私が息子になります」
こんな感じでしょうか。
―Aちゃんの場合はビンディでしたが、紹介していない他の例では、銃で撃たれた場所だ、と主張する例もありました。
―これはどの事例も共通して7歳前後に記憶を失うらしく、大人になってからは、親に聞いたことなどを話し、当時のことは覚えていないことが多いみたいです。
―Yちゃんのように泣き始めたり、他の事例では、夢で前世の亡くなったときのことを見たという例もあります。
―一番記憶に残りやすいからでしょうか。それとも生まれ変わりの原因が死にあるとか。
―Aちゃんが火が嫌いだったこともこれにあてはまります。前世の人物が特定されている例では、前世の父や母を大勢の中から見分けることができたとか。
―他の例では、事故死とされた事件を実は殺人事件だったとわかった事例もあります。
それについては、次回紹介したいと思っています。
―生まれ変わりが存在するのなら、動物の記憶があってもよさそうなものですが、
やはり、人は人。犬は犬になりたいとおもうもの何でしょうか。
―性別とは関係ありませんが、前世の人物が特定され、子どもとして前世の家族に会った場合、家族が前世の人物と共通する癖や話し方だと言う場合があります。
少し余談ですが、皆さんは自分が人生何週目だと思いますか?
あるいは、他人に対して、初めての人生じゃないなと感じることはないでしょうか。
これは前世の仕業でしょうか、それとも別の何かでしょうか。
前世のあらゆる説
スティーブンソン博士は生まれ変わりに対して、仮説を立ててから検証しているそうです。
順番に説明します。
生まれ変わり現象を主張するだけでは、金銭を得られる保証はないという意見があり、スティーブンソンは却下しているそうです。
こういった場合では、歴史の偉人など有名な人の記憶があると主張するパターンが多く、詳しく聞いてみると、その人物との事実と異なる証言が多いとのこと。
しかしこれも、過去の人物しか知りえない情報、例えば、亡くなったときの様子など偶然とは思えない事例が出てから、否定されています。
本人は忘れてしまっていたとしても、何かのきっかけで思い出し脚色してしまうということです。
しかし、前世の記憶を持つ多くの子どもが3才未満に発言することが多く、テレビの情報や親の会話を聞いて覚えていたとは考えにくいことや、
親でも知らない情報、例えば、専門的な知識や外国語などからこの説も否定されています。
ほとんどの場合、親は「生まれ変わり」のような発言に積極的に受け入れることは少なく、この説も否定されています。
これも、そうでなかった場合の説明がつかないためなどの理由から否定されています。
他国の人の情報を入手することができたとしても、それを自分のものとして主張する意味はないとのこと。家族との対立を生むことを主張するとは思えないことなどの理由から否定されています。
これらの説はすべて否定されています。
などの理由から、スティーブンソンは生まれ変わりが存在するという仮説を採用しています。
スティーブンソン博士による、生まれ変わりの見解は、
私たちは親からもらった遺伝子や、人間に備わっている遺伝子そして、親の教育などで成長していきます。
しかし、それだけでは説明できない前世の記憶を持つ子どもには、「生まれかわり」という新しい要素が存在しているのではないかということなんです。
なぜ前世の人物を足跡をたどっていくと癒されていくのでしょうか。
昔にテレビで前世の記憶を持つアメリカの子どもの例を見ました。
かなり省略しますが、
この過程は、トラウマ治療の過程にも似ているところがあるだとか。
その事例もいつか紹介できたらと思います。
ここまで前世の記憶について簡単に見ていただきました。
皆さんはどうお考えでしょうか。
ここでは紹介していませんが、前世の記憶を持つ子どもには真性異言がある事例が稀にあります。
私の中ではもっとも説明がつかない現象の1つです。
批判
最後に批判的な意見について、少しだけ考えたいです。
前世の記憶そのものに対してではないですが、こんな意見がありました。
これは、
大門氏の論文
「胎内記憶」とそれに関連する言説をめぐって ~感情的な反発から理性的で建設的な提案へ~
の中で紹介されている意見です。
この動画ではほんの一部だけを紹介しています。
詳細に知りたい方は概要欄から見てみて下さい。
批判されているのは池川明氏。
私も前世の記憶を調べる中で、頻繁に出てくる名前でした。
そんな池上氏に対して、ネット記事で次のように書かれてしまいました。
つまり
という意見です。
これに対し、池上医師はこのように説明しています
と説明しています。
さらに、大門氏は次のような意見を述べています。
批判的な意見は紹介しなくてもいいかなとも考えましたが、
あらゆる視点から考えるという意味では、必要な内容かと思ったので、
紹介させていただきました。
皆さんはどう感じたでしょうか。
果たして
皆さんにはどう感じられたでしょうか。
生まれ変わり現象の第一人者、イアン・スティーブンソン。
彼の研究は、ジム・タッカーという人物に受け継がれています。
ジムタッカーは、生まれ変わり現象を肯定していますが、
と発言しているそうです。
あなたは「生まれ変わり」についてどう思ったでしょうか。
そして、あなたには自分の前世があると思ったでしょうか。
私の感想
一度、逆の発想をすると、
前世のというものは存在せず、子どもたちの想像だとします。
それは例えば、イマジナリーフレンドのような空想上の友達のようなものだとして、
イマジナリーフレンドは自分の中の受け入れがたい感情を分離する作業と似ています。
自分のものではなく、まったく別の誰かのものだと認識することで、全体的な自分を受け入れます。
それがもしも心が作り出した産物だとしたら、
私たちは前世の記憶をどのように捉えなおすべきなのでしょうか。
最後に
前世の記憶について、ほんの一部を紹介させていただきました。
まだまだ調べたりないところばかりです。
今回の事例は、私が初めに紹介したい事例を2つほど紹介させていただきました。
他にも興味深い例いくつもありました。
個人的に興味があるので、また第二回、第三回と前世の記憶について紹介させていただきたいなと思っています。
ぜひお付き合いくださいませ。
私達の生きている世界には、不思議なことがいくつも存在します。
私も心理学、精神医学の世界に入ってから、今までの常識では理解できないようなことがあるんだなと感じました。
―前世とは一体何か―
人類がまだ宇宙を知らない時代。
人間は宇宙に浮かぶ星たちに色んな意味やストーリーを思い浮かべました。
科学が発展して、それらが明らかになってくると
やがて常識へと変わっていきました。
これからも心理学と不思議な世界をお届けさせていただきます。
―引用文献
東 長人 (2007)「回想 イアン・ スティー ブンソン博士のこと」超 心理学研究 第12巻 第 1・2号
大門 正幸 (2023)「日本人としての過去生記憶を持つロシア人の再生型事例」人体科学 32-(1):25-33,2023
大門 正幸 (2018)「胎内記憶を語る子供の新たな調査方法」J. Intl. Soc. Life Info. Sci.Vol.36, No.2, September
Aちゃん
大門 正幸 (2012)「「過去生記憶」を持つ子供 一 インド人としての記憶を持つ日本人女児の事例一」人体科学21 − (1) 17−25
Aiちゃん、Yちゃん
大門 正幸 (2017)「誕生前・誕生時記憶を語る子供たち 日本における三つの事例」中部大学全学共通教育部紀要
批判的意見
大門 正幸 (2020)「「胎内記憶」とそれに関連する言説をめぐって ~感情的な反発から理性的で建設的な提案へ~」人体科学29 - (1) : 22 -31
坂井 祐円 (2020)「生まれ変わりをどのように考えるか」仁愛大学研究紀要. 人間学部篇 第19号
―参考文献
Stevenson,Ian; Reincarnationion and Biology :A Contribution to the Etiology of Birthmarks and Birth Defects, Volume 1: Birthmarks, Praeger, 1997a.
Sharma, P., & Tucker, J. B.: Cases of the Reincarnation Type with Memories from the Intermission Between Lives. Journal of Near-Death Studies 23(2): 101-118, 2004.
Stevenson,Ian(1988)Children Who Remember Previous Lives: A Question of Reincarnation, University Press of Virginia. (『前 世を記憶する子どもたち』笠原敏雄訳・1990年・日本教 文社