藝術農民文庫

富山県氷見市の中山間地域で、ちいさな農を営む新米農民の創作文庫です。 パーマカルチャ…

藝術農民文庫

富山県氷見市の中山間地域で、ちいさな農を営む新米農民の創作文庫です。 パーマカルチャー(※人と自然が共存していくためのデザイン手法)の実践を目指して農村に移住した、元都市生活者(夫婦)の葛藤と歓喜について綴っていけたらと思います。 農繁期は、むかし書いた夢小説等でお目汚し🙏

マガジン

  • 交響する氷見

    「交響する氷見」は、宮沢賢治先生の「農民芸術概論綱要」に心を大きく動かされた「天然ファーム 藝術農民」の主宰(村長)が夢を語り、仲間たちと共に立ち上げた、“文化共創プロジェクト”です。農村オーケストラやジャズセッション、その他アンサンブルを通して、氷見、富山、能登、北陸、世界の朋だちと、やわらかい音楽(藝術)コミュニティを育てていきたいと思っています!

  • 小説「夢千夜」

    浅見 杳太郎著。おれは、ぼくは、私は、男は、 ―こんな夢を見た。夜に見るあの「夢」。その奇妙で脈絡がなく不条理な、しかし、確かに暗示的でもある(時には神話的でさえある)ヴィジョンを、ものがたり(夢小説)に綴り直しました。藝術農民がまだ都市生活をしていたころ、実験的に筆を遊ばせたものも十数篇あり、少しずつアップしていく心算です。挿絵はAIに描いてもらっています。不条理小説、スリップストリーム的な雰囲気が醸せたらな、などと思っていますが、まだまだ未熟です。お笑ください。

  • 藝術農民の日日

    「Simfonio Kampara / 農村は交響する」 ー。里山資源を循環させ、次世代に生かす新たな価値を。富山県氷見市で、2022年に新規就農。パーマカルチャーの考え方を礎に、人・自然・地球環境に配慮した農法やライフスタイルの確立を目指して、ゆるゆる活動しています。うまくいったり、いかなかったり。家族・親族や地域の方々、仲間たちに支えてもらいながら、一歩一歩、里山での農ぐらしのあり方を模索中。そんな新米百姓・「藝術農民」の日日を、不定期で綴っていきます。

最近の記事

【交響する氷見 010】 「令和6年ひみ食彩まつり」に出演します!

きたる令和6年11月3日(日・祝)に、富山県氷見市にて「ひみ食彩まつり」が開催されます。 がんばろう北陸! がんばろう氷見! ~食で 『つなぐ』 みんなの笑顔“能登半島地震からの復興”をテーマに、氷見産の食材を使ったグルメの数々を、みんなで楽しむグルメフェスです。 そして、その賑やかな食の祭典のステージイベントに、「交響する氷見祝祭管弦楽団」が出演させてもらうことになったのでした! ステージイベントで賑やかな管弦楽を披露チラシにも、ちらっと紹介されています。見えるかしら

    • 【農村藝術 002】 里山奏樂会 #005「藝術の秋special─、重松壮一郎 プロ活動20周年記念ツアー演奏会」

      「里山奏樂会」とは、富山県氷見市を拠点として活動する「藝術農民」(&農村音楽コミュニティプロジェクト「交響する氷見」)が、どローカルなスポットで企てる、諸々の音楽・藝術イベントです。 今回は、2024年10月26日(土)、27日(日)に開催予定の、5回目となる「里山奏樂会」についてご案内します! Thanks for all living things─、全ての出逢いに感謝をこめて「生きとし生けるものすべてに向けた音」をテーマに、即興演奏とオリジナル曲を主体とした独自の

      • 【交響する氷見 006】 「春の祭典2024」祝祭的にフィナーレ! (3)動画で振り返り vol.2

        2024年4月14日(日)に開催された、農村オーケストラ演奏会「交響する氷見 春の祭典2024」のダイジェスト映像をお届けします。 “村まつり”のような、朗らかで祝祭感あふれる雰囲気を、ご視聴の皆さまにもお届けできますれば、しあわせです! 「春の祭典2024」は、富山県氷見市の中山間地域・久目地区触坂にある久目地区交流館(元久目小学校)の体育館で、4部構成にて行われました。 ・第1部:交響する氷見祝祭管弦楽団(前半) ・第2部:交響する氷見祝祭管弦楽団 故郷への愛と祈り

        • 【交響する氷見 008】 「氷見市SDGs未来都市スタートアップフェスタ」に寄せる管弦楽

          富山県氷見市は、2023年(令和5年)5月に、国から「SDGs未来都市」に選定されました。 そこで、SDGsの達成に向けて、市民みんなで取り組んでいくべく、2024年(令和6年)9月に、その“歩み出しの祝典”が催されます。 ━ 氷見市SDGs未来都市スタートアップフェスタ。 その祝典によせて、今回、「交響する氷見祝祭管弦楽団」が管弦楽の演奏を添えさせてもらうことになりました。 「ひみSDGs推進パートナー」としてSDGsの達成に向けて、自発的、自主的に取り組む企業、団

        【交響する氷見 010】 「令和6年ひみ食彩まつり」に出演します!

        • 【農村藝術 002】 里山奏樂会 #005「藝術の秋special─、重松壮一郎 プロ活動20周年記念ツアー演奏会」

        • 【交響する氷見 006】 「春の祭典2024」祝祭的にフィナーレ! (3)動画で振り返り vol.2

        • 【交響する氷見 008】 「氷見市SDGs未来都市スタートアップフェスタ」に寄せる管弦楽

        マガジン

        • 交響する氷見
          10本
        • 小説「夢千夜」
          14本
        • 藝術農民の日日
          2本

        記事

          【交響する氷見 007】 「くめアートデイ2024」で管弦楽を楽しんだ、あの夏の思い出

           2024年8月18日(日)に、富山県氷見市の中山間地域・久目地区にて、廃校を利用してアートイベントが開催されていた。随分と暑い日だった。  小生は農民で、日日、季節に追われながら野良仕事をしている。だから、こういった思い出を出来るだけ時間を置かずに振り返っておきたいなと思いながらも、どうしても時節外れのレポートとなってしまうことが多い。  これを書いているのは、9月の初旬だ。まだ、残暑も厳しく、セミも鳴いている。大丈夫、そこまで季節から取り残されてはいない。  さて、

          【交響する氷見 007】 「くめアートデイ2024」で管弦楽を楽しんだ、あの夏の思い出

          【交響する氷見 009】 「秋の祝宴2024」開催のお知らせ!

          2024年の4月に、農村オーケストラプロジェクト『交響する氷見』初となる演奏会「春の祭典2024」を開催し、その熱冷めやらぬなか…、秋にも演奏会を開かせてもらうことになりました! 演奏者仲間をはじめ、地域内外のみなさん、朋だちのみんな、などなど、周りに居てくれる人たちのおかげさまです。勿体ないことだなあと、心から、思います。ありがとうございます! さて、次の舞台は、同じ氷見市の中山間地域でも、また別の谷筋の集落・仏生寺地区。今回も、みんなで「村まつり」のように祝祭的な世界

          【交響する氷見 009】 「秋の祝宴2024」開催のお知らせ!

          【農村藝術 001】 里山奏樂会 #004「オーガニックな響きとお料理ー、北欧伝統音楽と旬の夏野菜を楽しむ会」

          「里山奏樂会」とは、富山県氷見市を拠点として活動する「藝術農民」が、どローカルなスポットで企てる、諸々の音楽・藝術イベントです。 今回は、2024年8月2日(金)に開催予定の、第4回目となる「里山奏樂会」のご案内です。 今回のテーマは、オーガニック真夏に北欧の響きと遊び、夕涼み。 第1回「里山奏樂会」でもお越しいただいた、北欧伝統音楽・フィドル奏者 野間友貴さんを再度お招きして、「藝術農民」の母屋でのホームコンサートを開催します。 奏者の野間さんと北欧音楽研究家・朝

          【農村藝術 001】 里山奏樂会 #004「オーガニックな響きとお料理ー、北欧伝統音楽と旬の夏野菜を楽しむ会」

          【交響する氷見 005】 「春の祭典2024」祝祭的にフィナーレ! (2)動画で振り返り vol.1

          2024年4月14日(日)に開催された、農村オーケストラ演奏会「交響する氷見 春の祭典2024」のダイジェスト映像をお届けします。 “村まつり”のような、朗らかで祝祭感あふれる雰囲気を、ご視聴の皆さまにもお届けできますれば、しあわせです! 「春の祭典2024」は、富山県氷見市の中山間地域・久目地区触坂にある久目地区交流館(元久目小学校)の体育館で、4部構成にて行われました。 ・第1部:交響する氷見祝祭管弦楽団(前半) ・第2部:交響する氷見祝祭管弦楽団 故郷への愛と祈り

          【交響する氷見 005】 「春の祭典2024」祝祭的にフィナーレ! (2)動画で振り返り vol.1

          【交響する氷見 004】 「春の祭典2024」祝祭的にフィナーレ! (1)ご報告と御礼

          まずは、「春の祭典2024」開催のご報告と御礼を 2024年4月14日(日)の春の佳き日。 皆さんのお陰様で、「交響する氷見」初となる演奏会を盛会のうちに終えることができました! 中山間地域の廃校に、500人を超えるお客さんが足を運んでくれました!! 当初は、練習でもたった数人が集まるばかりでしたが、最終的に41名のオーケストラとなり、ティンパニが盛大に鳴り響くまでに! オーケストラ演奏を担った「交響する氷見祝祭管弦楽団」41名に加えて…、 ジャズや木管アンサンブル

          【交響する氷見 004】 「春の祭典2024」祝祭的にフィナーレ! (1)ご報告と御礼

          【交響する氷見 003】 「春の祭典2024」演奏曲紹介(交響する氷見祝祭管弦楽団)

          (1)J.オッフェンバック 『天国と地獄』序曲春の祭典の開幕を飾るのは、この曲。 ⁡ 「カステラ一番 電話は二番 三時のおやつは文明堂」 ⁡ で、わかる人はわかると思いますが…、この、運動会やCMなどでお馴染みのメロディーが終盤に登場する、底抜けに明るい曲です。 ⁡ フランス・パリで19世紀に活躍した作曲家ジャック・オッフェンバックが、ギリシャ神話を元にした古典的なオペラをパロディにしたオペレッタ『天国と地獄』。 ⁡ 19世紀のフランス社会への風刺が込められた作品でもあり、

          【交響する氷見 003】 「春の祭典2024」演奏曲紹介(交響する氷見祝祭管弦楽団)

          【交響する氷見 002】 能登半島地震に対して、ちいさな農村の楽団ができること

          令和6年能登半島地震チャリティーコンサート「交響する氷見」プロジェクトでは、目前に迫る「春の祭典2024(※)に向けて、練習や準備のラストスパートをかけているところです! ほんの数人での音合わせから始まった「交響する氷見祝祭管弦楽団」ですが、おかげさまで、少しずつ演奏仲間と出会う機会が増えてきて、さらに、楽器を弾かない地元の仲間たちからも、運営面で多くの力や気持ちを添えてもらえるようになっています!! そのように、今(2024年4月現在)でこそ、「春の祭典」の実施に向けて

          【交響する氷見 002】 能登半島地震に対して、ちいさな農村の楽団ができること

          【交響する氷見 001】 里山にある元小学校で、「村まつり」のような音楽祭を!

          農村にオーケストラの音、鳴り響くを夢見て小生、富山県氷見市の中山間地域で循環型の農を営まんとする、百姓見習いのようたろうと申します。「藝術農民」という屋号で稲や各種野菜、果樹などのお世話をさせてもらって居りますが、随分と未熟です。 そんな、いち農民見習いが無軌道に旗を振らせていただき、この春(2024年4月)、氷見の里山の元小学校で音楽祭を開催させてもらうこととなりました。地域の方々、仲間たち、先輩、家族・親族、等々、皆さんおかげさまです。 氷見を拠点とした、この音楽コ

          【交響する氷見 001】 里山にある元小学校で、「村まつり」のような音楽祭を!

          【夢小説 014】 夢伍位「気分屋ロリヰタ そらを飛ぶ(2)」

          浅見 杳太郎  僕らの陰鬱な行進は続く。  早く、宿舎に行き着いて酒が飲みたい休みたい、と思うから、辛くても、つい早足になる。次第に団員同士、競走しているかのような錯覚に陥る。そして、その錯覚は疲労や空腹と共にすくすく育ち、ついには、一人でも先んじて宿に着かねばならぬ、という強迫観念となる。  加えて、鬱気を誘う風景に、加速度的に沈んで行く太陽、さらに、いつ雨粒を落とすか知れぬ不穏な黒雲。皆、無口になるのも無理はない。特にファゴット男は、確かに気の毒だった。裸で楽器を持

          【夢小説 014】 夢伍位「気分屋ロリヰタ そらを飛ぶ(2)」

          【夢小説 013】 夢伍位「気分屋ロリヰタ そらを飛ぶ(1)」

          浅見 杳太郎  まるで行軍のようだ、と思う。  空には今にも雨粒を落として来そうな灰色の雲が、ある所では厚く、そしてある所では薄く、そんなふうに自儘に斑模様を作っていて、夕べの陽の光を意地悪く覆い隠してしまっている。  磯の香りがするけれど、海は見えない。風に運ばれて来るその香りを、すうーっと鼻腔を拡げて吸い込むことで、僕は辛うじて、海の気配を知る。磯の近さを感じる。  大人数でぞろぞろと、寂れた集落の中を足早に歩く。潮騒はこの圧倒的な靴音の重なりの中に力なく埋まり、

          【夢小説 013】 夢伍位「気分屋ロリヰタ そらを飛ぶ(1)」

          【アボカド 002】 北陸・氷見にて目算なき旗揚げ━、くまなしアボカドプロジェクト!

           2021年の春、富山県氷見市の中山間地域・熊無に立つ大きなビニールハウス2棟と出会ってから、早や丸1年以上が過ぎ、2022年の夏、放恣に伸び散らかす雑多な草木らに、小生は茫然とするばかりだった。  とはいえ、22年の夏まで、何もしていなかったという訳では決してない(熊無のハウスに対しては、有意で具体的なアクションが取れていなかったのは確かなのだけれど)。  その間、藝術農民の拠点地である氷見市の「触坂」という集落にて、耕作放棄地を開墾し、水稲栽培の経験を積むことなどに躍

          【アボカド 002】 北陸・氷見にて目算なき旗揚げ━、くまなしアボカドプロジェクト!

          【アボカド 001】 くまなしハウスとの出会い、そして、その遺跡的様相

           2021年春、おおきなハウスを2棟、借りることになった。  すぐそこが石川県羽咋市という、富山県氷見市の西域・熊無にあるハウスだ。  2棟ともに、おおむね、間口10m、高さ5m、奥行き30mくらいのハウスで、小規模に農を営む当方にとっては、大変におおきい。  もともと、菊やストック(花の名前、アラセイトウ属との由)等の花卉栽培に使われていたハウスだったが、少し前に耕作放棄地となり、さらに、先の冬の大雪でいま立っているのとは別の2棟のハウスが潰れたため、使い手がいなけれ

          【アボカド 001】 くまなしハウスとの出会い、そして、その遺跡的様相