ジャイプールのAnokhi美術館でブロックプリントについて学ぶ
先日まで商品の買い付けのためにジャイプールへ行っていたのですが、その際に以前から行きたいと思っていたAnokhi美術館へも行ってきました。Anokhi美術館と言えば、主にブロックプリントの布製品を販売している、インドでは有名なファッションブランド『Anokhi』が運営する美術館で、ブロックプリント技術及び作品を保存・展示しています。当店でもブロックプリント製品を多数取り扱っているということで、この機会に訪れてみることにしました。
美術館の場所と建物
Anokhi美術館の場所はこちら↓
この地を治めていた王族が18世紀にそれまで住んでいたアンベール城から南西のエリアに遷都して、そこから発展したのが現在シティ・パレスや風の宮殿があるいわゆるジャイプール市街地です。Anokhi美術館はいわば旧城下町の方に位置しているのですが、それは旧王都時代に建てられたHaveli(邸宅、タウンハウス)を改修して美術館にしているからだそう。ジャイプール特有のピンクの石造りで堅牢ながら威圧感を与えない美しい建物でした。
前庭を抜けて建物に入れば分厚い壁が外の騒音と熱気を遮り、アンベール城下の喧騒を抜けてきたこともあり一息つくことが出来ました。室内は薄暗いですが、天窓があるところは光がピンク色の壁に柔らかく反射して居心地のよい空間になっています。
ブロックプリント作品の展示
展示のメインはブロックプリントの作品群。BagruとかSanganerとかAjrakとか、産地別に展示が分かれているのでそれぞれ染色や柄の違いなどが分かりやすいです。
木版(ブロック)製作風景
3階ではブロックプリントの製作工程をデモンストレーション交え見せてくれます。階段上がってすぐのところではブロックプリントの木版を彫る職人いわゆるブロックメーカーがお出迎え。この道40年のベテランだそうです(本人談)。最初端の方で寝っ転がってらしたのですが、徐に彫台の前に座り熟練の技を披露してくれました。
布へのプリントの様子
さらに奥に進むと今度は木版(ブロック)を使って布に柄と色をプリントしていく様子を見せてくれるセクションが。要するに色ごとに別々に彫られた木版を使って、重ねて捺していくということですが、さすが紀元前から現在まで続くプリント技術でシンプルゆえに完成度が高いという気がします。
四角いフレームの四隅ってそうやって処理してるのねという気付きなどがありました。
最後に
ブロックプリントの作品展示ばかりか木版彫りや印刷工程も見せてくれるAnokhi美術館。建物内も落ち着く雰囲気ですのでインド市街地の喧騒に疲れた際もぜひお訪ねください!ちょっと中心部からは遠いですが。。。
ちなみにミュージアムショップもあり、ブロックプリントのシャツやバッグなども販売しており、どれもさすがのAnokhiクオリティで素敵な品々ばかりでした!