【読書の時間】その環境は当たり前?
〈題名〉 なぜ東大は男だらけなのか
〈著者〉 矢口 祐人
〈概要〉
東京大学の副学長である著者が、
東大生の男女比が8対2であることから、多様性のある未来を築いていくには、あまりにもジェンダーギャップがあるという問題提議をしている。
日本の大学、日本社会のあり方そのものを問い直すために書いたもの。
◾️感想
なんとも言えない気持ちになった。
愕然とまではいかないが、まだまだ現状は変わらないという現実を感じた。
キーワードは、日本のジェンダーギャップ
▶︎男社会に身を置き感じたこと
私自身に置き換えると、
理系に進めんだこともあり、ずっと男社会、組織の中でやってきた。
大学時代は、学科での女性比率は5%。会社に入っても圧倒的に男性が多くて、部署にいても1人というような状況。中には女性と一緒に仕事をしたことがないという人もいる。
その中で不便さを感じことも多々あるが、理系だから当たり前、仕方ないと思っている部分がある。
それは、自分もそうだし、周りもそう。
女性が少ない組織にいる男性は、女性の存在を無意識に別ものと捉えているし、女性自身は、別ものととらえられていることを無意識に仕方ないと思っている。
そんなことを改めて気付かされた。
▶︎東大だけではない問題
これは東大だけの話ではなく、
日本のジェンダーギャップに対しての問いであるということ。
先の記述のように、
自分自身は、理系という環境にいるからジェンダーギャップも仕方ないとどこか思っていた部分があるが、
これは、属性に関係なく、日本のトップクラスの大学である東大では、ジェンダーギャップがあり、
そこから社会のリーダーが排出されている日本においても同じ状況だという。
いわゆる
”私が我慢していれば”的な課題ではないのだ。
近年の女性活躍推進やジェンダーギャップ問題により、
女性の居場所の多様化が進んでいるとはいえ、現場では目に見えない、言葉にできない問題が多く潜んでいることを感じた。
▶︎私が今できること
しかし、私自身は今の環境に諦めている訳ではない。
この環境に身を置いている自分だからこそできることは何か。
それは、体現していくということ。
女性だから仕方ないとかできない、やらなくてよいと言われることを女性らしさを失わずにひとつでもできるように潰していきたい。
もちろん環境にのまれてしまうこともたくさんあるけど、
ひとつでも当たり前を崩すことができたら、
自分自身もやりやすくなるし、後に続く女性が少しでもやりやすくなるのではないか。
1人でもそう感じてもらえる人がいたらいいなと密かに願っている。
◾️印象に残った一節
上野千鶴子さんが東大の入学式祝辞で述べた一文。
この本を読むとこの意味がよくわかる。
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