長ーいかぼちゃと出会いました
これ、ズッキーニかな。いや、なんか違うな。大ぶりだし粉を吹いてるし。
冬至の翌日、デパ地下の産直系野菜売り場に行ったら、初めて見る野菜が一つだけ置かれていた。40%オフのシールが貼られている。
へちまとズッキーニを掛け合わせたような形で、手首から肘くらいまでの長さ。色はくすんだグリーン~オレンジのグラデーション。手に取ると値札には「かぼちゃ」とだけ印字されている。
お店の人に品種を聞くと、「確かつるくびかぼちゃですよ」と教えてくれた。「首が鶴みたいに長いから」
ああ、なるほど、漢字で書くと「鶴首」なのか。
種は下部の丸い部分にだけあるらしい。面白いので連れ合いに見せようと、買って帰った。なんと150円足らずで私のものになった。
まずは首の部分を半分、縦切りにしてオリーブオイルを回しかけてオーブン焼きに。粗塩とクミンをぱらっと。しっとりして甘みが強め。皮は少し固めだけどそのままおいしく頂ける。
翌日は首部分の残りを輪切りにしてレンジ蒸しに。
水分が多くなったぶん甘みは薄まったけれど、皮もやわらかくなって食べやすいし、まんまるでかわいい。
まだ首しか調理していないけれど、これ、一般的なかぼちゃより切りやすくてすごくいい。
なんでも、江戸時代から栽培されている伝統的な品種なんだとか。
丸いかぼちゃに比べて大量栽培には向かないのか、形のせいで流通が難しいのか、なにか理由があって、それほど見かけなくなったのかもしれない。
もっと出回ってくれないかな。
丸い部分はどう料理しよう。
初めて見る変わった野菜をたった一つ買ってきたことで、考える楽しみが増えた。
小さいけれどこれも脳への大事な刺激。