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仕事が儀式ではいけない理由・その壱

プロ雑用です!
先月、こんなことをXでポストしました。

今日はこれについて書いていくよ〜


儀式とは何か

中根さんのnoteの内容は、行政だけでなく、いわゆるJTCと揶揄される企業もそうだし、中小企業の多くもそんなところは多いですよね。

儀式は、儀と式とに分解でき、それぞれ以下のような意味を持ちます。

ぎ【儀】
1 きちんと整えた人の姿・形。威儀・容儀
2 形の整った作法。儀式・儀礼/行儀・葬儀・流儀・礼儀など
3 見習うべき手本。模範。儀表
4 かたどったもの。模型。また、科学実験器械。測距儀・地球儀など
5 その件に関すること。事柄。公儀・仕儀・難儀など

小学館 デジタル大辞泉

しき【式】
1 一定のやり方。作法。きまり。格式・旧式・形式・書式・正式など
2 型をふんだ行事。式典/儀式・挙式・葬式など
3 記号・数字を連ねて事物の関係などを表したもの。数式・等式など
4 律令の施行に関する細目。格式 (きゃくしき) ・延喜式
5 ひとそろい。「一式」

小学館 デジタル大辞泉

どちらの字にも、意味として「形・型」「一定・整った」という意味が含まれており、儀式とはまさに「一定の型の乗っ取り行動する」という意味になります。

儀式の定義は実はかなり難しいようです。専門家でも詳細な定義は議論になるそう。ひとつ例をあげると、宗教学では以下のように定義されているようです。

思想が行動として表現されるものとされており、個人ではなく集団で行う事によって教団として社会から認知されるという性質から、宗教集団を構成する要素の1つとして位置づけられる。

Wikipediaより

儀式と呼ばれるもの

一般的に儀式と呼ばれると何を思い浮かべるでしょうか。
やはり、お葬式や入学式など「式」がつくものを想像しますよね。
そのほかにも例えば地鎮祭や年祭など「祭」も儀式の一つと考えられます。
日本文化にあるハレとケの考え方も儀式に関係がありそうです。

いま、「万物の黎明」という書籍を読んでいる途中なのですが、こちらには「季節」との関係が指摘されています。確かに、考えてみれば多くの儀式はほとんどが季節の変わり目に影響を受けていますね。

神道儀式を例に挙げると、月次祭、例祭などがあります。
月次祭は毎月行われるもので、例祭は年一回の最大の祭り。いずれもそれぞれの神社や神宮でゆかりのある日にちに行われています。毎月にしろ年一にしろ、何のためかといえばその土地、郷(くに)の豊穣や安寧などを奉る神に祈る儀式です。

また、入学式や入社式。この二つはいずれも「その集団に属したことを本院と集団の内外に示す」儀式です。成人式も「成人という集団に属す」ことを示すものですね。

つまり、儀式というのは、儀式の前後で『変わった』ことを『自他ともに認識するために行われる』という特徴が共通しているのがわかります。本当に変わったかどうかは別にして『変わったのだ』と認識する節目の役割なんですね。お正月なんてわかりやすい節目ですね。

儀式には正しい手順がある

ここで言う正しいは世間全体のコンセンサスというより、その集団内のコンセンサスという意味が強いのですが、とにかく儀式には、一定の手順があります。

結婚式、お葬式、入学式、お祭りなど、正しい手順を踏まないものは、儀式への参加が認められません。場合によっては集団から排除されます。明文化されていないものも多くあり、それもつまり集団内のコンセンサスのために必要です。どういうことかと言えば、集団に属している者なのか、暗黙の手順やコンセンサスを身体で覚えているかどうかで見分けるからです。
端的に言えばよそ者か仲間(身内)かどうかって話。

組織に儀式は必要

入社式のようなもの以外にも、例えば第○期方針発表会や、キックオフなど、仕事をする上で様々な儀式を社会では行っています。これらはその時々の節目の行事(つまり儀式)として大変に有効です。

おそらくですが、人間は変化というものに実は鈍感かもしれません。だからこそ儀式を行うことで強制的に認識に変化を起こさせるというのが、儀式の隠れた特性かもしれないなと考えます。

これらは、意味のある儀式です。繰り返しになりますが、それをすることによって「変わった」と認識させる効果があります。その儀式の前後で実態が変わることよりも、人間の認識が変わることが重要なんですね。

さて、そろそろ2000字行きそうなので今日はここまで。
次回はこの続きから書いていきます。

それじゃ、また。

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