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古典、故事成語004(孫子)

其疾如風、其徐如林、侵掠如火、不動如山、難知如陰、動如雷霆。
掠郷分衆、廓地分利、懸権而動。先知迂直之計者勝、此軍争之法也。


其の疾きこと風の如く、其の徐かなること林の如く
侵掠すること火の如く、動かざること山の如く
知り難きこと陰の如く、動くこと雷霆の如し。

郷を掠むるには衆を分かち、地を廓むるには利を分かち
権を懸けて動く。

迂直の計を先知する者が勝つ。
これ軍争の法なり。


好機においては風のように速く行動しよう。もたもたしていたら好機を逃がしてしまうかも知れない。
機が訪れぬ時は林のように悠然と構えていよう。そうする事が機を活かしやすくなり、ミスを減らす事に繋がる。
攻撃する時は抵抗を許さず火のように激しく決めてしまおう。躊躇していたら思わぬ反撃を受けてしまう。
重要な守るポイントは利に惑わされず山のように不動に徹しよう。惑わされ動けば崩壊を招いてしまう。
自分や自分達の情報は街灯や月明かりが無い闇夜のように知り難くしよう。簡単に知られては相手の思うようにコントロールされてしまう。
行動する時は雷のように激しく迅速にしよう。そうする事が相手に付け入る隙を与えない事になる。

何かを得る時は力を分散させ機会を増やし
何かを維持する時は力を集中させ要所を守る。
集中と分散、エネルギーの使い分けを適切に行おう。

一見遠回りに見えても、結果的に一番の近道である選択や手段を、他者より先に知った者が勝つ。
これらは軍事や争いにおいての普遍的な摂理なのだ。


※注釈※
武田信玄で有名な風林火山、孫子の原典です。
臨機応変さについて説かれています。

個々の部分については、なるほどとか、当然と思いやすいですが、全てをバランス良く、様々な事象に対して適切に判断していくのは難しく、訓練が必要ですよね。

でも人間って、ある意味良くも悪くも洗脳された生き物であり、自分で大切な事を意識し続ける事は、自分を良い方向へ洗脳し続ける事にもなり、自分が望む意識し続けた結果に遭遇する事と思います。

時にはネガティブな視点に洗脳されてしまう事もありますが、それとは別に理想とする合理的な視点も持ち続け、そうする事によって自分の価値観にあった人生を送れるよう、適切な判断・選択をしていきたいですね。


旧ブログにて2015年07月08日に記載していたもの

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水銀真人
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