天空の砂漠とオーロラと。
心は少年のままのエフゲニーマエダです、こんにちは。
さてみなさん。
雪国である北海道には『砂漠』があることをご存知でしょうか?
まず知ってる人はかーーーなり少ないと思います。
それもそのはず。
日本一広い島のどこかにドドーンと鳥取砂丘のような広い砂漠が広がっているワケじゃあないんです。
なんと北海道の砂漠は天空に存在します。
それも2000m上空にあるんです。
その砂漠へ到達するには、まず2000mも山を駆け上がらないと行き着けない、まさに秘境に存在している砂漠なんですね。
というワケあって、北海道にある天空の砂漠を知る人は滅多に居ないということになっているんですな!
で、早い話、、、
砂漠にすげー行きたかったので、山登ってきました!
登った山は北海道の富良野エリアにそびえる活火山「十勝岳」!
ピークの高さは2077m!!
登り始めた地点での写真ですが、白く吹き上げる噴煙が山頂を覆い隠してますね。
というか麓や登ってる最中は山頂(2077m)が見えないのが特色でもある十勝岳。
鏡餅のような2段の形状になってるのです。
砂漠に行きたいだけなので山頂を避けたかったのですが、ピークを経由する以外に道はなく、やむなしで3年ぶり2度目の十勝岳登山となりました。
今回2度目となる十勝岳アタックは山頂からさらにちょいと足を伸ばして、前回行きたくても行けなかった、行けずじまいである山頂横にある平たい砂漠のような「雲ノ平」というところを目指します!ました!
「天空砂漠」までの景色〜登り行程
今回の十勝岳登山の醍醐味は山頂エリアの砂漠にあるので、登山中の景色はほんのオマケ程度(笑)
避難小屋からまず最初に訪れる急登エリアからの景色。
直径が300mもあるスリバチ火口のフチまで上り詰める、第一の急登箇所。
新鮮なゴロゴロした溶岩が堆積してる、いかにも火山!というような場所。
この場所で標高1600mほどの地点。しかし火口群のフチに隠れて山頂はぜんぜん見えない。
で、いよいよスリバチ火口のフチに登り詰めようというときにふと谷あいから十勝岳の山頂2077mが顔を出す。
この真ん中に雲に突き刺さるように伸びているツノが、皆が目指す十勝岳だ。
火山地形に付随する岩尖なので特殊な山の形をしている。
十勝岳には火口群を越えた中腹にも、広く平たい砂漠のようなおもしろい場所がある。
運が良ければ雲に包まれて360度ホワイトアウトを経験できるエリアだ(前回経験済)
さて上空1800mの平たいエリアで一息ついたら、次に第2の急登エリアである十勝岳の肩が現れる。
ここが体力と気力を結構持っていかれる難所ポイント。
コケれば流血は避けられないだろう岩肌で、割と急傾斜なのはもちろん、風が猛烈に吹き付けてる上に、秋冬の時期ともなると岩肌が凍っている。
ほんと十勝岳は緩急の差がすごい山だと思う。。。
さてここは風と寒さに耐えながらジリジリと200mほど急登するといよいよ山頂!
で満足しないエフゲニーマエダは、ちょちょっと再び下って例の天空砂漠へ…
ここが北海道の天空砂漠だ!
待ちに待った、上空2000mにある砂漠についに到達!
雲ノ平と名前が付いている場所ならでは、雲の底がすぐ上にある景観。
ジャンプすれば雲の底に手が届きそうな近さだ!
まさに砂漠としか言いようのない、美しく荒涼な景色。
1年前に南米アンデス山脈を旅していた友人がいるけど、彼もこんなペルーの景色を見てきたのだろうか。。。ナスカの地上絵とかありそう。
ちなみに爆風。
ひたすら小石粒・砂原しか広がっていない景色にうっとりしながら放浪するおいら。本当に植物が見当たらない徹底した砂漠地形。
石砂漠の地面の感触を確かめる1歩1歩に感動するエフゲニーマエダ。
下界(みんな暮らしてるエリア)ではこんな地面はまずお目にかかれない。
おそらく2000mという高標高と常に強風に吹き晒される環境がいっさいの植物の生育を許さないのだろう。
そういった環境が自然豊かな北海道であっても砂漠という地形を生んでいる。
雲ノ平から後ろに振り返って十勝岳のピークを眺めてみる。
登山途中ふもとから見上げると切り立った崖の上にあって厳しい面を見せていた十勝岳だけれど、雲ノ平側からみるとちょこんと突き出た砂山のような表情。まるで火星の探査機が見るような光景。
ちょっと端まで散歩してみる。登って来た側・富良野,美瑛方面の斜面。
現在も噴気を上げる火口から立ち上る水蒸気柱が雲に突き刺さっている。
下から見上げると断崖絶壁しか見えてなかったのにその上は真っ平らというんだから不思議な地形をしている。
この下界が見えている砂漠のフチ部分は急な崖になっている。ハズ。
崖の上にこんな広い砂漠があるんだからほんっと不思議な感覚…
相対して今度は帯広・十勝平野側の斜面に散歩。
本当は天気が良ければ広大な十勝平野を見渡せるのだけれど十勝側に雲の多かった今回はこんな曇天ビュー。近くの尖った山は下ホロカメットク山というらしい。峰が連なっていない独立峰なので岳ではなく山。
そしてさいごに・・・
地球は丸かった。
続いてその日の晩オーロラ編。
日付変わってAM2:00ごろからなにやらTwitterでオーロラシチズン界隈が慌ただしくなっていた。通知がすごかったんですね。
どうやら数日前の太陽風が形を成したらしく、このタイミングになって磁気嵐が極大になりつつあったようなのです。深夜2時なのにみんなすごい。
ちなみに前回人生初めてオーロラなる天文現象を撮影できたのが8月のお盆前のやつ。一眼レフ抱えてとりあえずだだっ広いところにドライブした。
で今回は札幌エリアにいたので一眼レフを持ち合わせてはいなかったが、iPhone12miniの純正カメラアプリにはナイトモード(いわゆる星空モード)がついていたのでそれで試してみることにした!
まず札幌市街中からの観測。東区の橋の上。
札幌のど真ん中からじゃ、都市光とビルの赤灯で低緯度オーロラらしきものなんてミリも見えた感じしなかったけど、後日オーロラが綺麗に浮き出る編集をかけてみると、心なしか赤紫色に染まっている感じが。。。
これは見えたと言っていいやつなのか…?
場所を変え・・・
一度ピークの時間を逃したらしいけど、再びオーロラが明るくなっただろうタイミングでついに夜空の赤気を捉えた!
iPhoneカメラの10秒露光で撮ったばっかりの画像だと薄モヤが感光して微妙なピンク色しか見えていないが、加工編集を施すとなんとまぁ鮮やかな低緯度オーロラが出て現れた!
夜空の紺色も深まり、美しい写真に!
「オーロラ」は雲より高い位置にあり、雲のように物理的に光を遮らない透明な発光現象であることを示すために背後の星々が透けて見えているオーロラの写真をば。
オーロラの背後に星の光点が見えるのがわかる。
こんな色彩美しいオーロラ写真も編集する前はこんな白ボケた画像だったんだというから編集の力はすごい。
ちなみに人間の目にはただの夜空にしか見えていない。何度も言うけどw
10秒間光を集めることでやっと赤色になって見えているそうだ。
お気に入りのオーロラ写真たち。
いっちばんオーロラと星空がキレイに映ったショット!
SE系統のiPhone12miniでもここまで頑張れる!
もちろん目には見えていないオーロラだけれど、みたところわりとすごい仰角まで立ち上っていたらしい。マジで目には見えていないのでどれだけデカいのかイマイチ実感がないのが無念!
オーロラと橋の街路灯の明るさを比べてみたショット。やはり街路灯を10秒露光撮影する明るさには及ばない朧げな薄光であることがわかると思う。
オーロラが出現している方角からは画角がやや逸れてるものの、バッチリ映った北斗七星の位置からオーロラのデカさとどっち方向から出現しているのかがわかる。
最後におもしろいものが撮れた。なんと朝焼けとオーロラの共演!
朝焼けは専門用語では「天文薄明」というそうだが、まさに太陽による薄明がやってきたタイミングのショット。
朝焼け夕焼けは「赤」と言うが低緯度オーロラも「赤」。
しかし双方夜空の下で比べてみると明確に色味が違うことがわかる。
夜空・朝焼けの写真に色鮮やかなピンク色が混ざる夜空三つ巴な光景は滅多にみられるものではないんじゃなかろうか…!!
なんかいつもは真っ暗な夜に出現しているオーロラのイメージなんですけど、まさか明け方まで光の操演が続いているとはね。。。
登った山まとめマガジン。(火山多め)
こないだのオーロラ撮影チャレンジ。
若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。