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詩「 秋風 」



生きている黒が

まばたきを止めないから

形は過去と未来を行き来する

列車みたいに連なり

線路を踏みはずさないように

風と交渉をはじめた

笑い話にもならない沙汰は

原点を飛び越えた

死んでいる黒は

毛の生えた一本の線だ

結ばれない二つの星だ

違う時代にまた巡り合うけど

そのときは形ではない

風とすれ違う

冷たい風

乾かしてしまう

すべての感激を

いまそこにある衝撃を







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