詩「 蒼く染まる明日の行き止まり 」
記号を差し押さえて離合
対向車線の過去
すぎさることに固執して張り裂ける
夕暮れを感じて
キリがない
振り返らないことの美学
振り返れないことが痛く
壊れた時計のコレクション
何にもおぼえていないふりをしたくせに
すれ違いの言葉と
入れ違いの期待
今日が終わってしまった
取り残されてしまった
追いかけたその場所には何にもなかった
世界にとじこもった
おぼれた
糸が刻んでいる
景色がただ遠ざかる
時々締め付けられる
意識がただ埋もれてく
破片を拾い集めて組み立てた
何かが足らなくてあの日と違うと知る
変わってしまった今頃
変わってしまった空色
変わらない小部屋の中
そこだけが不可侵で永遠
そこだけが涙のうしろ
細い煙に
くすぐられて
消え入るように
消えてしまうように