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詩「 針のむしろ 」
つついては壊し
壊してはつついて
を繰り返す
ノイズの半減と体重の増加
生まれしものは
数値化するには言葉になりすぎた
感覚の違い
数ミリの誤差
押しつぶされる
押し付けられる
押し売りされる
モチベーションがだれる
有名になりすぎた
無名なものは
無名のままでよかった
荒らされた清涼感
喉元には一部の残留した要素
張り付く前に培養した
拡がっていく偽り
騙される有形無形
いびつな山脈に陽が昇りかけて
食べかけの残りものが輝き始めた
モノクロの画面のまま
眼をつぶれば白が黒になり黒が白になり
遊んでばかりいるように見えた
世界中の縄跳び 音が鈍って
色とりどりの布が揺れて溶けて分からなくなったその時
崩壊して裏側のそうでない部分と
隅っこのそうであるかもしれない部分と
真ん中のどちらか分からない部分に
別れてしまってさらに条件が混ざり合ったゾーンが
発生して笑顔と涙が垂直に交わる中心が焦げ付く
粉のようだ触れたらどこにあるのか
区別のつかない境目
混乱を喜んで招いた もつれた線路
終着駅がブルースを奏でて
いくつもの真っ白な音符がぶらさがる
物干しざおがゆっくりと落下した