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詩「 脱却 」



確信しているのに確信がない売買

バイバイと手を振る曇った初日

終わりのない長いセリフが

舞台の床で はいずりまわる

何も覚えていないのに

記憶がはじけてパンパンの

水の入ったボール

ぶつけた壁は

ルールを押し付けるための

ルール破り

制服の折り目が監視している中で

お門違いの言語化に勤しむ

誰かの幸せの代わりの誰かの不幸が

うようよと さまよう無造作な意識が

失われた物語を呼び覚ました

澄まし汁のようだ

グツグツと音を立てて煙になるだけの

左手が右手右手はひらり

ふらりと根っこを掴んだ首は

目をカッと見開きつつあるようだ

勘違いしたセンサ―の位置

そもそも間違いだらけの配列

全部全部連れて帰って

もっともっと原子に近づく

定義できないものを

厄介者だと思うのか

それとも友とするのか

選択の発展が答案用紙を火にくべること

折り目のついた制服の監視の目を逃れて征服した








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