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詩「 夜明け 」



カーテンをひいたその手は

あたたかな羽

ひらひらと

ひたひたと

孤立した線を落とした

無我夢中の浮遊物は

重力を無視して

リングをつくった

天使なんかじゃない

ただそこにあるべくして

そこにあるだけ

何にも逆らわずに

なすがままに

引いた

力なく なんかじゃない

力が抜けていくように

自由自在にすべらせて

ひきつった余肉が

その柔らかさを増す










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