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詩「 レーザービーム 」



れーざー。

れーざー。

れーざーびーむ。

れ。

れーざー。

れーざー。

れーざーびーむ。

進化しない深海

未来は退化

対価を支払ってでも行きたいお店は

障子に映る影

大雑把な采配と

綿密な説教

オフィスの床はグレー

黒いインクのにおいがした

飛び交うビーム

避けて歩けば

ディスコミユニケーションの嵐

色鉛筆の芯をとがらせて

キャンパスに突き刺せば

お金が動く

閑古鳥が鳴く

神棚の位置がずれる

墓標に立つボールペンをもてあそんで

やはり黒いインクのにおいがした

次から次へと展開する現在

それは未来ともいう

時は光に変わりまったく目にとまらぬ速度が

止まっているように見えた

漕いでいるのに進まないのは

進んでいるとわかっていないだけ

切なさはそんなところに宿る茸だ

焼け焦げた愛情は

熱すぎて触ることすら出来なくて

なかったことにする

白紙の答案用紙零点

踊り狂うあらぬ方向にねじれる

この世のものとは思えない動力は

未来にすら存在しない形

だけど目に見えてる

そこにある

だからもうおかしくなりそうだ

このままでは廃品と一緒に回収されてしまう

錆びたトラックだ

酸素と二酸化炭素のあいのこは

化学式では表現できない

無数の数字で描いた文章を

解読しながらマラソン

無限の力を信じながら徘徊

蠅のような音がするけど飛んではいない

今すぐ出ていけと追い出された

痴れ者は健常者

本当の健やかさがこうであると言い張るものには

逆らえない抗えない

オフィスはグレー

マティスが描いた絵の色と似てる

知りもしないくせにそう思った

相変わらず黒いインクの匂いがするから

線香に火をつけましょう

理想論が宙に浮いているこの町で











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