身近な人からもらった子育て金言集
子供を育てながら働いていると色々と余裕がなく大変です。私も子が3歳くらいになるまではしょっちゅう休んだり仕事が中途半端だったり家では子供がギャースカ泣いてて全く言うことを聞かなかったりと、何もかもがにっちもさっちもいかず辛い状況に追い込まれていました。
そんな時、私の様子を見かねていつもその時々の上司や諸先輩方がちょっとしたアドバイスやねぎらいの言葉をくれていたのですが、その中のいくつかの言葉は私の心をずっと温め続けてくれていて、しんどい時に私を励ましてくれています。思い出深いものを、いくつかご紹介したいと思います。言った当人はもう忘れていそうですが…
金言1「仕事は絶対誰かが代われるけど、親はあんたしかいないでしょ」
自分が担当している企画の日に子供が熱を出した時(ワーママあるある)に上司から言われました。
これまたワーママあるあるですが、「子供の急な熱で仕事に穴をあける」ということに当時非常に罪悪感を感じていました。社会人として半人前のような気がしてしまうのです。こういうことが何度か続くともう仕事をやめちゃおうかなと思ったりもしました。一方でだからといって仕事に全振りして病児保育の利用やお迎えを外注する等の踏ん切りはつかず、非常に中途半端な状態でした。
しかし、上司に言われてはたと気付きました。自分は優先順位を一位家庭、二位仕事にすることに抵抗があると感じている。しかし、どうやったって優先順位一位は家庭に違いないのだと。それまで周りからどう見られるか等をどうしても気にしていましたが、腹をくくって家庭を優先することにしました。
これを機に「私は家庭の都合で急に仕事を休む可能性がある」ということを念頭に置いて仕事ができるようになりました。自分の担当業務やタスクについてわかるようにし、何かあっても誰かに代わってもらえるようにしています。これは、属人性の高い仕事にならない工夫にもつながっています。
余談ですが社畜の友人に「どんなに頑張っても仕事は結局代わりがいる。仕事は私じゃなくてもいいんだって思うと切ない」という逆パターンの愚痴をこぼされたことがあります。仕事に片思い。悲喜こもごもですね。
金言2「他のお子さんと比べてではなく、お子さん自身の1年前と比べると、どうですか?成長していませんか?」
児童精神の相談事業を担当していた時に医師から聞いた言葉です。この先生は私にとって神様のような人で、毎回の事業でたくさんのことを学ばせていただきました。勝手に心の恩師だと思っています。
色々な相談があったのですが、先生はいつも一貫して「他人と比べない」「その子自身を見よう」という話をしていました。学校等で集団生活をしていると、どうしても他の子と比較してできること・できないことが明確になる場面があり、そういう時は親も焦ったり不安になってしまいます。相談に来る方はお子さんが発達特性や何らかの障害を抱えている場合が多く、特に周りとの違いが目立っているようでした。また現在の周りとの違いから、将来を心配する相談も多かったように思います。
しかし、周りと比較すると気になる場面が多いのは確かですが、1年前の本人と比べるとどうでしょう?以前より席に座っていられるようになった、食べられるものが増えた、発語が増えた、体が大きくなって風邪をひきにくくなった等、できることは増えていて、成長したなと思うことがあるはずです。相談に来ている親御さんたちも、上記の質問をされると「そういえば…」と成長した面をたくさん教えてくれました。
もちろん子供の困りごとに合わせて対処していくことも必要ですが、まずは子供の成長を素直に喜ぶこと、子供の「今」に伴走することの大切さを教えてもらったと思っています。子供を周りと比較してしまいそうな時に思い出す言葉です。
金言3「ほかの子とそんなに違うなんて、将来どんな風に成長するか楽しみだね」
子供があまりにもオムツが外れず先輩に相談していたのですが、ある日こういう風に言ってくれました。クラスで一人だけオムツが外れていない我が子にかなり焦りを感じて色々な方法でトイトレをしていたのですが、そういうとらえ方もあるのかと思ってとても楽になり、気長に待てるようになりました。金言2ともつながりますが、子供の「他の子と比べてできないこと」に非常にネガティブな気持ちを持っていたのが、何かポジティブな個性として受け止められた瞬間でした。もし今後後輩からそういう相談を受けたら、私も言ってあげたいなと思います。
ちなみに子供のオムツは年長の夏まで取れず、在園中のオムツ卒業をすっかり諦めていた私は就学前健診の前に「このままだと小学校でもオムツだから、学校に連絡しておかないといけない」と話したところ、「それは絶対に困る。もうオムツはやめる」と言い、すぐ外れました。驚きです。なお、本人はもう年長までオムツをしていたことすら忘れています。
他にもいろいろありますが、よく思い出すのはこの3つです。今は情報も多いし、時間は無いし、何かと先行き不透明で不安になることも多いのですが、
・子供の「今」に寄り添いながら
・これまでの成長を喜び
・今後の可能性に期待していく
そんな風に我が子と関わっていけたらなあと思います。