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2009 旅 飛光よ!
8月29日(土)
飛行機は、アラブの上空を飛行していました。遠く地平線に太陽が落ちていき、やがて夕闇が訪れ、日は沈んでいきました。この飛行機がドバイ国際空港に着陸し、飛行機を乗り換えて、再び飛び立てば、本当この旅も終わりです。
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カッパドキアが見たいからという単純な理由でトルコ行きを決めた。善は急げ!新聞の折り込みで激安ツアーを発見し、すぐに申し込んだのがもう出発の2週間くらい前。それからは、準備に追われ、とりあえず着替えといくらかのお金、カメラだけをスーツケースに詰め込んで出発しました。
古代ローマの街を彷彿させる、エフィスの遺跡、アルテミアス神殿。クレオパトラも訪れたたという、程古い時代のものですが、2000年以上たった今も使われている大劇場に、感動。
パムッカレの石灰棚は神秘的な風景でしたが、温泉湯の量はだんだん少なくなってきており、この景観を守っていけるのだろうか、そうであってほしいと観光客のエゴイズム。
そして東洋と西洋が出会う魅惑の街イスタンブール。文明の十字路の人々の活気。2000km以上をバスで走り抜けました。
ミッドナイト・エクスプレス(深夜特急)とは、トルコで麻薬密売の罪にとらわれた異邦人が、その絶望的な監獄生活から、なんとかして脱走を試みるという実話をもとにした映画で、転じて囚人の間で『脱獄』を意味する隠語となりました。
繰り返される日常生活からの脱獄。その場所で見たものは、カッパドキアやイスタンブールの歴史地区など、類いまれな世界遺産を有しながら、経済的発展のために、EU加盟を目指し躍起になっている姿。この国は、アジアではなく、ヨーロッパを見ている。それがこの国の生きてゆく道と信じて。
そして僕がその果てに見つけたものは、限りない日常。僕はまたこの場所で生きてゆく。そしてまたいつか旅に出たい、そう思いました。