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SIBOの症状を緩和する6つの食事療法

 前回はSIBO呼気検査の方法やメリットデメリットについてお話しました。本記事ではSIBO改善の道のりで最も重要とも言える食事療法についてお話します。

既に低フォドマップ食と耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。SIBOにおける食事療法では低フォドマップが主流となっていますが、他にも色々なタイプの食事療法が提唱されています。

まずは、何故食事療法をする必要が有るのか、どんな食事療法が存在するのか、結局のところどの食事療法をフォローすればいいのかについて解説したいと思います。

何故食事療法をする必要が有るのか

 まずはじめに、食事療法は対症療法です。食事療法を行なって症状が良くなったとしても、餌を失った細菌が大人しくなっただけで元の食事に戻した途端にSIBOがぶり返してしまう、なんてことも稀では有りません。

 SIBOは本来は少ないとされる小腸内の腸内細菌が過剰に増殖したり、細菌の多様性が失われバランスが崩れてしまった状態です。原因は多々考えられますが、大きく分けて腸の蠕動運動の低下、胃酸・胆汁・消化酵素の分泌不足、胃酸抑制剤の使用などにより消化能力が落ちてしまっていることです。

SIBOを改善するには、消化力が落ちて増えてしまった細菌が更に増殖することのないよう食事療法を行いつつも、栄養補給、消化サポート、ストレスマネージメントや腸内フローラを整えることにより消化能力をあげることなのです。

SIBOにおける食事療法の種類6つ

1. 低フォドマップダイエット(Low FODMAP Diet):
低フォドマップダイエットは、特定の炭水化物グループであるFODMAP(オリゴ糖、二糖類、単糖類、糖アルコール)を制限します。このダイエットでは、りんご、なし、高果糖液糖、蜂蜜、マッシュルーム、とうもろこし、カリフラワー、乳製品、ナッツ、豆、パスタなど、フォドマップを多く含む食品を制限する必要があります。

フォドマップを多く含む詳しい食品リストは今後作成していきたいと思います。

2. SCDダイエット(Specific Carbohydrate Diet):
SCDダイエットは低フォドマップダイエットと似ていますが、発酵性の炭水化物に加え、単糖類以外の全ての砂糖を制限することで、腸の炎症を抑え腸管を治癒することを目的としています。

3. Fast Trackダイエット:
Fast Trackダイエットは、SIBOの症状を軽減するために、特定の炭水化物を制限することに焦点を当てています。このダイエットではFermentation Potential(発酵ポテンシャル)と呼ばれる指標を使用して、食品の発酵度合いを評価します。発酵度合いの高い食品は制限し、低い食品は摂取することを推奨しています。炭水化物に加え、レジスタントスターチも避けることが推奨されています。

4. Biphasicダイエット:
 Biphasicダイエットは、SIBOの治療に2つの異なるフェーズを組み合わせたアプローチです。最初のフェーズでは、低フォドマップダイエットを実施し、症状を軽減させます。2つ目のフェーズでは、徐々にフォドマップを増やし、腸内環境を正常化させることを目指します。

5. Carnivoreダイエット:
 Carnivoreダイエットは、動物性食品のみを摂取することを目指しています。このダイエットでは、肉、魚、卵、および一部の乳製品を中心に食事を構成します。このダイエットは、SIBOの症状を大幅に軽減する一方で、炭水化物や繊維を制限するため、栄養バランスに注意が必要です。

6. 低ヒスタミンダイエット:
 低ヒスタミンダイエットは、ヒスタミンを多く含む食品やヒスタミンの分泌を促す食品の摂取を制限します。SIBOとヒスタミン不耐症を併発してしまっている場合に、症状を軽減します。このダイエットでは、発酵食品、加工肉、チーズ、特定の野菜等を制限し、新鮮な食品を特に重視します。

結局どの食事療法を取り入れたらいいのか?

 こんなに色々な食事療法があってどれをやればいいのか迷われるかと思います。答えは、上記のダイエットを参考に、自分なりの食事療法を行いましょう。ということです。

フォドマップを避けるのは上記の6つのダイエットで共通して言えることですから、最低でもフォドマップを避けながら、食事日記をつけ、どの飲み物や食べ物を摂取したときに身体がどのような反応を示すか記録しましょう。
例え避けるべき食品リストに載っていなかったとしても、食後にお腹が張るなどの症状が出る食品はおやすみしましょう。
私たちの腸内フローラは100人いれば100通りです。SIBOの有無に関わらず、どういった食品の消化を得意とするかは人によって異なります。お腹が張ってご飯が食べられない方もいらっしゃれば、ご飯は食べられるけどじゃがいもを食べるとお腹が張る方もいらっしゃいます。
何が合うか合わないか、身体の声を聞き、ご自身に合った食事プランを見つけてみて下さい。

結論

⓵食事療法はSIBO改善には必要不可欠です。
⓶低フォドマップダイエットを参考に、自分の身体の声を聞きながら、食事メニューを決めていくことが大切です。

以上、いかがでしたでしょうか。最後までお読み頂きありがとうございました。

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