『ネガティブ•ケイパビリティ』が教えてくれた耐える力
久しぶりに『ネガティブケイパビリティ』を読む。
僕がこの本を好きになった理由は「自らに与える目薬と日薬が足りなかった」ことを気づかせてくれたから。
『ネガティブケイパビリティ』には"目薬"と"日薬"という言葉が登場する。
日薬は「時間(日)が解決する治癒力」であり、
目薬は「人が見届けてくれることによる応援的な治癒力」である。
これらは即日的に結果や成果の出ない状況、例えば精神病の回復などのシーンにおいて有効だと筆者は述べている。
「輝かない時期に居てくれる人」の目薬があれば時間はかかれども状況は打開できることが多い。
しかし、自らに目薬と日薬を与えず自己否定ばかりしていれば、せっかく外部から与えてもらった目薬や日薬の効果を薄めてしまう。それどころか治癒量を超えてしまえば無に帰してしまう。
だから「私が私に与えるのだ」と決めなければ打開できない。
また、その「耐える力、待つ力」は批判しない心持ちから生まれる。輝かない時期を判断しない、順位付けしないことで、やっと目は薬として効力を発揮する。
まずは人の批判を辞め、自分の批判をやめると目薬がちゃんと効く。
そういうことを教えてくれた一冊だった。