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武蔵野の地を歩いた円熟の民俗学者の姿 『東やまとの生活と文化』

東大和市『東やまとの生活と文化』。
東大和の民具を中心に調べられた資料集。
民具だけでなく、ツクリモノや住居、お墓まで詳細にスケッチされ、さらにそれにまつわる説明や聞き書きまでおさめられている労作。

これほどのボリュームと内容はそうそうお目にかかれない。もしや、、と思って、編集者の欄を見てみると、そこには、田村善次郎、相沢韶男、段上達雄、そして宮本常一の名前が。
これは、武蔵野美術大学の学生と共に民俗学者の田村善次郎さんらによって5年の月日を費やして編まれたものだったのだ。

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民具といえば宮本常一だ。府中に住んでいた常一さんは、しょっちゅう武蔵野を散歩していたという。その時の文章や写真もたくさん残されている。武蔵野美術大学でも教鞭をとられていた。

思えば、ムサビは「武蔵野にある美大」なのだなー。場所ことなんて全く考えたことなかったけれど。タマビは多摩丘陵にあるからそう名付けられたのね、、。
にしては、武蔵野感はあまりないようにも思うのは、僕の無知ゆえなのかしら。常一さんの時代は、民具の収集も盛んだったと聞いていたけど、今はどうなっているのだろう(「武蔵野」にこだわり過ぎてるのはお前だけだろう!と言われそうだけど)

この資料集の発行年は昭和58年。常一さんが亡くなって2年後だ。これを読みながら、武蔵野の地を学生と一緒に歩いていた円熟の民俗学者の姿を想像したりする。

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