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運動の苦手意識を克服する方法!
久々に投稿します。
私は「運動に自信がない方専門のトレーニングコーチ」として都内を中心に活動しています。
なぜ今回このテーマを選んだかというと、日々活動していく中で「運動したいけど身体を動かすのが苦手」という方がかなり多いと感じるからです。
特に筋トレにおいては、
「イケイケの運動神経の良い若者がやってそう」
「体育会系の筋肉好きがやってる」
「スポーツ選手がやるもの」
といったような、といったハードル高めのイメージがあるようなんです。
だからこそ、「自分に合わないんじゃなか」、「向いてないんじゃないか」といった感じで諦めてる方が多いのかもしれません。
でも、実際はそんな事なく、
むしろ「運動が苦手」、「運動に自信がない」といった方にこそ筋トレを選んでもらいたいのです。
なぜなら、
意外と筋トレって「シンプルで簡単な動作」、「すぐコツを掴める」といった、
身体を正しく動かすための要素が沢山あるからです。
とは言え、自己流で行うのは論外ですが、個人的にやり方次第では
「運動の苦手意識を克服する方法」と考えています。
「やり方次第」と述べましたが、そのやり方とは一体なんでしょうか。
それは、ズバリ「股関節」に意識を向けて筋トレを行う事です。
は?筋肉鍛えるのにそんなとこ関係あんのかよ?
と思われる方もいるかもしれませんね、、わかります。
力の入れ方とか、フォームとかそんなとこじゃないのかよって感じですよね。
実は、ここに意識を向ける事は※「スポーツ解剖学的」にも理にかなった方法なんです。
これから難しい専門用語など極力省きながら簡単に解説していきます。
※ 安全にかつ効率よく運動をするために必要となる学問
そもそも、なぜ運動が苦手なの?
もともと運動が苦手な方や、腰痛などで身体的に不安を抱える方に共通して言えるのは「身体が思うように動かない」という事ではないでしょうか。
そんな方は、スポーツをした際によくこんな事を言われた経験はありませんか?
「腰が引けてる」
「腰が入ってない」
「腰が回ってない」
そもそも運動苦手な方からすると「腰」ってなんだよ!って感じですよね。
頑張って言われた通りに腰を引いたり回した結果、怪我をしてしまった経験のある方も少なくないでしょう。
それもそのはずで、腰(腰椎)は多少曲げ伸ばしは出来ても、殆ど回らない構造になっているからです。
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見て頂きたいのは「体軸回旋」
構造的に背骨をどれだけ回せるかを示した青色のグラフです。
見ての通り、腰椎[L]の回旋角度はとても小さいのです。
この事から、「腰」に意識を向けて動作することは正解じゃないと言えます。
では、運動神経の良い方々はどこを回したり引いたり入れたりしてるのでしょうか。
これは股関節の可動を示した図です。
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見て頂くと股関節は「腰」と違って様々な動きに対応した自由度の高い関節である事がわかるかと思います。
運動神経の良い方々は、上手く股関節を使うことで、曲げながら回旋させたり、引きながら回旋させて身体を動し、俯瞰してみると「腰が回ってるように見える」が正解なんじゃないかと私は考えております。
つまり、股関節が上手く使えていないと運動神経が鈍ると言えるでしょう。
ではなぜ股関節が上手く使えてないのでしょうか?
最もシンプルな考え方としては「柔軟性」が低いとなりますが、自由度の高い股関節のどの部分に支障が出ると最も動作に弊害が出るのでしょうか。
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上の写真の「大臀筋」に注目してください。
人間より筋力が圧倒的に勝るゴリラですが、唯一人間が勝る部位は大臀筋なのです。
大臀筋は人間が長時間の二足歩行や走行、ジャンプやスプリントなど行う上でとても重要な部位で、身体を上手く使う上でも重要な筋肉と言えます。
この事から、人間のストロングポイントである大臀筋が弱くなる、または「大臀筋が使いにくい姿勢」になると人間特有の走力、スプリント力など殆どの運動能力が著しく下がると言えます。
ここで大臀筋の主な働きを、細かい部分を除いて2つ紹介します。
大臀筋の働き
・股関節の伸展・股関節の外旋
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このことから、自由度の高い股関節の中でも特にこの2つの可動域は確保しなければならず、失われると身体を思うように動かせない状態になると考えられます。
ここまでの解説で股関節の可動域と大臀筋の重要性はご理解いただけたかと思います。
単に筋力不足であれば筋トレによって強化することで解決となるでしょう。
しかし、最も難しいのが・大臀筋を使う感覚がない・使いずらい姿勢をしている
場合です。
この場合、大臀筋を鍛える筋トレを行ったとしても正しく負荷がターゲットに乗らないだけでなく、使いづらい状態にあることから、負荷が腰や膝などの周辺にある関節へ逃げることで故障する可能性が高くなります。
おすすめのエクササイズ
かなり長くなりましたが、故障のリスクを少しでも減らし、股関節の動きを改善するためのエクササイズを2つ紹介します。
誰でも行える簡単な動きになっているので、日々のルーティンワークに取り入れていただけると幸いです。
テニスボールや筋膜リリースボールを使用したセルフリリース。
ほぐすターゲットは「大腿筋膜張筋」という部位で、この筋肉は主に
・股関節の屈曲 ・股関節の内旋 の働きがあるので、ここが硬すぎるのは大臀筋を上手く使う上で邪魔になってしまいます。
これは経験則ですが、慢性的に腰痛のある方はこの部位が硬い方が多いです。
仙骨割りストレッチ
これは、股関節の外旋をしながら伸展をするという「大臀筋」を上手く使うよう促すためと言っても過言ではないエクササイズです。
和式便所座りが苦手な方はこの動きが難しく感じるかと思います。
この動きをマスターすることで、正しいスクワットフォームの習得が早まったり、あらゆる動きをスムーズにする事ができるようになります。
まとめ
運動の苦手意識を無くしていくには、最初にやるべき事として股関節の可動域(特に伸展と外旋)の獲得が大切です。
「股関節」に意識を向けながら、「筋トレ」というツールを使って、少しずつ体の使い方を覚えていく。
これが私の考える「苦手意識を克服する方法」となります。
紹介したエクササイズもぜひ参考にしてみて下さい。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。