成層圏酵母で作るパンは甘い?!ノーマル酵母と比較検証|酵母編#03
shuttleD(シャトルド)フードテック部による成層圏での食品開発への挑戦、その活動記録をお届けします✏️
成層圏フード開発【酵母編】前回のおさらい👇
シャトルドの検体実験モジュールで成層圏まで飛んで行ったレーズン🎈
その後無事に回収され、今回パン作りをお願いする株式会社Coneruさんのパン工房に送られました。
レーズン以外の麹なども無事に回収!
今回は、成層圏レーズン酵母を使ってLet'sクッキング👩🍳
成層圏酵母とノーマル酵母を比較実験
まずは、レーズンから酵母エキスを抽出します。比較検証のために成層圏まで行ったレーズン(以降、成層圏酵母)と全く同じレーズン(以降、ノーマル酵母)を同じ環境で発酵させます。
清潔な瓶にレーズンを入れて毎日瓶内の空気を入れ替えるように振ります🕺
👇4日目の写真です。
ぷくぷくとした小さな気泡が見えます。
6日目くらいになってくると蓋を開けた時にプシュ!!と発砲音がします。こうなればレーズンエキスは出来上がりです👏
次にパンを作るための元種を作ります。
小麦粉と水を入れて室内に放置すると数時間でムクムク膨らみ、底の部分に気泡が見えてきます。この時点ではまだ、成層圏酵母とノーマル酵母に違いを見つけることはできません👀
さらに膨らんできます。4日間で最終的にはここまで膨らみました👇
すでにパン生地っぽいですが、これは元種です。ここからパンを作るために必要な材料と合わせて、12時間ほどかけてパンにします。
ここまでになんと10日。。。!とにかく時間がかかります。
ここまで二つの酵母に違いはなかったのですが、発酵の途中でガスを抜くパンチという作業の時に変化の違いがあったのです。
「あれ?成層圏酵母の方がベタつかない」
全く同じ水分量、小麦粉、同じ環境で発酵させているのにも関わらず、成層圏酵母も方がベタつきにくいた扱いやすい生地になっていました。
そして焼き上がり🍞
見た目に違いはありません。
ブラインドテストをして味の比較をしたところ、成層圏酵母を使ったパンの方が甘みを強く感じる人が多くいました。
成層圏酵母の方がより甘く感じる理由についての仮説です。
過酷な環境下に置かれた酵母は強く、少ないエサ(糖分)で膨らむことができる。よって、パンの中に糖分が残り、甘く感じる。
酵母は糖分を食べて膨らむため、生地の中にある糖分は発酵と同時に減っていきます。この仮説をもとに、酵母菌が発生するガスの量に違いがあるのか検証します。
二酸化炭素センサーとパン生地を密閉した袋に入れてガスの量を計測
結果
ノーマルよりも成層圏酵母の方が、CO2濃度の上昇率が高いことがわかります。※初期値のバラつきは実験の本質とは関係ありません
ガスの発生速度が早いということは、それだけ膨らむ力が強いということが言えます。膨らむために必要な糖度の消費を減らすことで、生地の中の糖分減少率を抑えることができているのかもしれません。
しかし、まだこの時点では仮説を立証できるようなエビデンスとしては不十分です。今後、さらなる検証を進めていきます!
▼引用元:成層圏に飛ばした酵母を使った「成層圏パン」開発ストーリー
▼協力:株式会社Coneru 「食と人との繋がりを捏ね上げる」をスローガンに、食品製造委託、商品開発・レシピの相談、シェアキッチン、ネットショップコンサルティング等、あらゆる食に関わるビジネス・コミュニティづくりをサポート。 キッチン事業経験を生かし、製品開発やお客様に合わせた柔軟なご提案ができることが強みです。
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shuttleD(シャトルド)- 成層圏への往復便
https://shuttled.io/
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https://twitter.com/goccojapan
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