異なる人生を歩む個からの学び。オンラインでの新しい挑戦の話。
先日、HLABの高校生向け新オンラインプログラム、HOPE³を発表しました。(読み方は、3は無視して「ほーぷ」でお願いします。スリーって毎回言うの大変なんで...笑)
私達のプログラムは、今、最も避けなくてはならない「三密」で発展してきたといっても過言ではありません。そんな中、オンラインで同じ価値提供する難しさは覚悟の上での新たな挑戦です。
このプログラムは、もともとサマースクールを運営するはずだった大学生たちによってつくられています。私も一緒に毎日Zoomでミーティングして、より良いプログラムづくりに邁進しているところです。先日中止が決まったサマースクールに向けていた全エネルギーを集中させている感じ。
元々、コロナウイルスの影響でサマースクール中止が決まってから、組織内で自主的に国内外の大学生がチームとなってアイデアソンをし、そのアイデアソンで出てきたアイデアの「いいとこどり」したプログラムがこのHOPEです。しかし、大学生チームのスピード感、そしてアイデアの豊富さには舌を巻きました。あるチームはとてつもないクオリティの企画書を作成し、「いやこの企画書だけでどこかに売れるんじゃ?笑」とも思えるほどです。
なぜこのタイミングに実施するのか?
先日の弊団体の公式noteで発表し反響をいただいたコロナウイルスによる実態調査(以下リンク)をぜひご覧頂きたいのですが...
この調査でもダントツトップの課題である「課外で学ぶ機会がなくなって学ぶ機会が減った」という部分は、休校やオンライン授業が続く中で、喫緊の課題です。(そして、こちらの記事が結構反響があり、嬉しいです!View数が実はすごい)
通常、HLABのサマースクールは夏休みである8月に実施しています。そこで提供している価値は、「ちょっと年上のお兄さんお姉さんの影響」と「多様性ある仲間によるお互いからの学び合い(ピア・メンタリング)」です。HLABのミッションでもある「異なる人生を歩む人々が、その違いから刺激を受け、学び、共創する」場そのものなのです。これらの価値こそ今まさに求められているのではないか?自分たちに今できることがあるんじゃないか?と大学生チームと取り組んだ結果、8月まで開催を待たず、すぐに始めることにしました。(本当はもうちょっと早くリリースしたかったんですが...)
どう差別化するのか?
悩んだことは、他の類似プログラムとの差別化です。既にオンラインでは、数多くの高校生向けの魅力的なプログラムが展開されています。そんな中でHLABが、そしてHLABの大学生たちが今改めてプログラムをやる理由は何か。
私たちは、先述の提供価値はもちろん、今回のプログラムをきっかけとしたコミュニティづくりと生涯続く関係性の構築を目指すことにしました。実際、サマースクールではそこをきっかけに、生涯学び合う関係性を創り上げることが目的ですから、サマースクールと本質的には同じわけです。
そして、今回は30人の高校生というとてつもなく少ない人数にだけ提供することにしました。というのも、私達は教育プログラムとしては異常なメンター:メンティー比率だから質の高いものを提供するには絞る必要があるからです。
サマースクールでは、例えば長野で実施しているものは、高校生50名に対して、大学生は38名です。はっきりいって、約8割は異常です(笑)普通、この類の教育プログラムは財務的な持続性も考慮して、このメンター:メンティー比率(生徒:教師比率)を変えて効率化していくのが常です。オンライン授業をすることで、1人のスター講師の授業を何万人もの生徒が視聴することで収支上、業務効率上のレバレッジをかけます。HLABはその教育プログラムビジネスとは真逆に敢えて振りぬいているのです!
今回は、30名の高校生に対して少なくとも20名以上の大学生が関わります!この高校生:大学生比率を担保するためにとても少ない人数に制限したこと、ご理解ください。
なぜ無料にしたのか?
この比率が高くなることによるボトルネックは何か?そう、参加費です。これだけのスタッフが動いて、企画づくり・実施に投下する時間にかかるコストを参加費で本来は回収しなくては、事業は回りません。
ですが、今回の参加費は無料にしました。当然、事業としては赤字です。
新型コロナウイルスの影響を受けている高校生の学びを止めてはいけない、そして人数は限られてしまうけれどもいつもよりより幅広くの方に受けてほしい、その思いで大学生チームと話し合った結果です。
無料なのは、大学生みんながボランティアであること、加えてオンラインゆえに直接的な経費がそこまでかからないことでなんとか成り立っています。大学生によってはプログラム当日はHLABのオフィスから配信することも考えているので、交通費など追加の費用もかかるかもしれません。これら全ては届けたい価値のためを思って、今回はプロジェクトをみんなが動かしています。これが継続できるかはわかりませんが、可能な限り頑張りたいと思っています。
もしこれをお読みの方で大学生・高校生をサポートしたい、という方がいらっしゃれば、ご寄付をいただければ幸いです。(月額1,000円~、クレジットカードで決済可能)
そして今回もし30人に選ばれることがなく機会を失ってしまう高校生の皆さんのためにも、また別のプロジェクトを仕込んでいるところですので、そちらも乞うご期待!
そんなHOPE³は明日5/29の17:59募集締め切りです。お早めに...!(変な時間ですみません!)倍率とか気にしない!
読んで面白かったら、是非サポートしていただけると嬉しいです!大学生との食べ語り代にします笑